次の写真の女性は、どのようなことを感じているでしょうか。

 これは、株式会社「ミライロ」(大阪市)が行っている「ユニバーサルマナー検定」の一問。ユニバーサルマナーとは、高齢者や障害者など多様な人々への適切な接し方のことです。

 自身も車いすで生活するミライロの垣内俊哉社長は「車いすの人にとって、たとえば段差は『バリアー』。でも、声をかけて車いすを持ち上げてくれる人がいれば、バリアーはバリアーでなくなる。ただ、日本では、障害者への対応は『無関心』か『過剰』のどちらかが多い。どんな対応が適切なのか知ることが大事」と話します。

 街で障害のある人を見かけたとき、どう声をかけていいかわからなくて何もできなかった、という経験はないでしょうか。あるいは、今まで「助けよう」と思ってしてきたことは、相手にとって本当に適切な行動だったのでしょうか。

 検定では、障害当事者による「優しいおもてなしとはなにか」などの講義や、グループで意見を言いあう演習を通して、自分以外の誰かの視点に立ち、適切に行動できるようになることを目指します。

 冒頭の問いを見たとき、最初に思い浮かぶのは「トレーの持ち運びを手伝ってほしい」「片手で車いすを動かすのは難しい」かもしれません。でも女性は、「放っておいてほしい」「じろじろ見られたくない」と思っているかもしれないのです。

青山 絵美(あおやま・えみ)

広島県出身。2011年に入社し、以来、東京本社校閲センター勤務。大学では、日本古典文学を学び、アメフット部で青春を燃やした。猫をこよなく愛するが、20歳を過ぎてアレルギーを発症。悲嘆の日々をおくる。