あるべきものがなくて


 記事に書かれた内容が間違っていないかどうかだけでなく、載せるべき情報が書かれているかどうかを調べるのも、校閲の仕事の一つです。

 中でもスポーツ面はデータが盛りだくさんで、この面ならではの決まりごとも多くあります。
 記録を毎日切り貼りしている読者の方もいらっしゃるので、データのみならず、記事の体裁についても、他の面以上に日々の連続性に気を配らなくてはなりません。
 朝刊には、その日行われるスポーツの試合や大会の情報が書かれた「きょうのスポーツ」の欄があります。
 たくさんある競技の開始時間と会場を順番に調べていくと、Jリーグの公式サイトではJ1の試合予定は5試合なのに、記事には4試合しか書かれていませんでした。

 さらにもう一つ。バスケットボールのNBLの試合予定はあるのに、同じバスケットのTKbjリーグの試合は載っていませんでした。
 もちろんその日にbjリーグの試合がなければそれでよいのですが、念のため調べてみると、プレーオフの1試合目がある日でした。去年の「きょうのスポーツ」でもプレーオフを載せていることを確認し、こちらも出稿部に指摘して追加されました。

「そろい踏み」に足りないものは

 
 サッカーの浦和レッズの試合の記事に、「『KLM』と自称する興梠、李、武藤のFW3人が、今季2度目のそろい踏み」とありました。
 この試合はシーズン9試合目。特にけがなどをしていない浦和の主力選手3人が、今まで1度しかそろっていないというのは、かなり違和感があります。
 過去の試合記録を見てみると、やはりほとんどの試合で3人とも出場していました。出場以外にこの試合で3人がそろったものがないか、試合結果を調べてみると、みな点を取っています。
 今季開幕後、3人そろって得点をした試合がすでに1度あるので「2度目のそろい踏み」とはどうやらゴールのことを指していたようです。「2度目のそろい踏みゴール」と直してもらいました。