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孤族の国

進む孤族化 1世帯平均2.46人に減 国勢調査速報値

2011年2月25日12時17分

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 総務省は25日、昨年10月に実施された国勢調査の速報値を公表した。総人口は5年前からほぼ横ばいだが、世帯数が約5%増え、1世帯あたりの平均人数が初めて2.5人を下回った。都道府県別に人口をみると4大都市圏の中心部など9都府県が伸び、残り38道府県は減少。都市部を中心に単身者が増えて家族の機能が縮小し、地方でも過疎化などにより社会的に孤立する人が増える「孤族化」の傾向が端的に表れた。

 調査結果によると、全国の総人口は1億2805万6026人、世帯数は5195万1513。1世帯あたりの平均人数は5年前から0.11人減って2.46人だった。平均人数は47都道府県すべてで減少し、最も少ないのは東京の2.06人で、次いで北海道(2.27人)、大阪(2.31人)だった。一方、最も多いのは唯一3人を超えた山形(3.01人)、続いて福井(2.93人)、佐賀(2.88人)だった。

 世帯の平均人数が減っている最大の理由は、単身世帯が増加しているためとみられる。しかし、速報値では人口と世帯数のみが公表されるため、単身世帯が実際にどれほど増えたかは不明だ。

 都道府県ごとの人口変動では、東京の増加が58万5千人と突出して多く、増加率も4.7%とトップ。神奈川(25万8千人、2.9%)、千葉(16万1千人、2.7%)が続いたほか、愛知(15万4千人、2.1%)、大阪(4万6千人、0.5%)、福岡(2万3千人、0.5%)も増加。4大都市圏の中心部ではいずれも人口が増えた。

 半面、38道府県では人口が減少。05年調査では人口が増加していた栃木、静岡、三重、京都、兵庫、岡山の6府県も減少に転じた。

 最も人口が減っていたのは、北海道の12万人(マイナス2.1%)。次いで、青森(同4.4%)、福島(同3.0%)だった。率でみた場合は、6万人減った秋田(同5.2%)の減りが最も大きかった。市町村別にみると、全国1728市町村(東京都23区を1市と計算)のうち、4分の3にあたる1321市町村で人口が減っていた。

 総人口は前回調査と比べて28万8千人(0.2%)の増加。ただ、専門家は人口動態調査などの結果も踏まえ、「日本が人口減少に入っていることは間違いない」とみており、単純な評価は難しい。05年調査は調査票の未回収率が4.4%と過去最高を記録したため、今回からは調査員が個別の回答をみられないようにし、郵送やインターネットでの回答受け付けも認めるなど、調査方法を改善した。このことが、総人口の増加に影響した可能性もある。(中井大助、仲村和代)

     ◇

 〈国勢調査〉 国内に住むすべての人が対象で、5年ごとに実施される。1920(大正9)年に始まり、今回で19回目。70万人の調査員が動員され、対象者の住んでいる場所を訪れて調査票を配る。調査項目は、氏名、性別、生年月、職業、教育の状況、住居の種類など20項目。調査結果は、衆院議員の選挙区の画定や地方交付税の算定などの基準になるほか、政策立案や、ほかの調査の基礎データとして活用されている。今回発表されたのは速報値で、確定値は10〜11月に公表される。

  

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  単身世帯の急増と同時に、日本は超高齢化と多死の時代を迎えます。「孤族」の迷宮から抜け出す道を、読者の皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
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