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カダフィ氏の最期「息子たちよ、殺さないで」

2011年10月22日4時53分

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 空爆に追われ、逃げ込んだ下水管で拘束され、その後銃撃――。リビアのカダフィ氏が死亡した経緯が、次第に明らかになってきた。

 現地からの情報によると、カダフィ派が立てこもっていたシルト西部の地域から複数の車列が出ようとしたのは、20日朝のこと。そのうちの1台にカダフィ氏が乗り込んでいた。

 北大西洋条約機構(NATO)の説明によると、現地時間20日午前8時半ごろ、シルト郊外で軍用車両約75台からなるカダフィ派の一団をNATOの爆撃機が確認。市民を攻撃するのに十分な数の武器を携えていたため攻撃を加え、計11台を破壊したという。ただ、NATOは21日、「後で加盟国の情報当局から聞いた」とする声明を出し、カダフィ氏が車列にいたことは知らなかったとしている。

 その直後、反カダフィ派部隊が小型ロケット砲などで3時間にわたり車列を攻撃し、激しい戦闘となった。このため、カダフィ氏は近くの下水用の穴に逃げ込んだ。間もなく、反カダフィ派部隊がカダフィ氏を見つけ、片手に自動小銃、片手に拳銃を持って出てきたという。

 「息子たちよ、殺さないでくれ」。カダフィ氏は、反カダフィ派の若い兵士たちにそう訴えたという。現場の兵士の証言では、辺りを見回し、「何が起きているのか」と聞くカダフィ氏を、反カダフィ派が射撃したという。

 衛星テレビ、アルジャジーラなどが放送した映像では、車のボンネットに乗せられたカダフィ氏とみられる巻き毛の長髪の男性が、頭などから血を流しながら、反カダフィ派の兵士にもみくちゃにされていた。

 兵士らは「生け捕りにしろ」と叫び、カダフィ氏はもうろうとした状態ながら頭や腕を動かしており、この時点では生存していた可能性が高い。

 国民評議会の発表によると、カダフィ氏の死因は頭に受けた銃撃とされる。カダフィ氏の遺体を見たという医師は衛星テレビ局アルアラビアに「腹部を銃撃されており、これが死因につながった可能性が高い。頭部にも銃弾による傷があった」としている。ただ、どの時点での銃撃のものかは、はっきりしない。

 国連人権高等弁務官事務所や国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは、カダフィ氏の死因の調査を求めている。AP通信によると評議会は21日にカダフィ氏の埋葬を予定していたが、延期を決めたという。(カイロ=貫洞欣寛、ブリュッセル=野島淳)

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