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リビア国民に融和と団結呼びかけ 評議会議長

2011年10月24日10時54分

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 リビア全土を制圧した国民評議会のアブドルジャリル議長は23日、東部ベンガジで開かれた全土解放祝賀式典で「過去を忘れ、英知を結集するときだ。恨みを取り除き、和解に集中すべきだ」と述べ、国民に融和と団結を呼びかけた。会場の「勝利広場」には数十万人の市民が詰めかけた。

 副議長のゴガ氏が「全土解放」を宣言した後、アブドルジャリル氏は、「すべての犠牲者、市民、軍はこの瞬間を待っていた」と全土の解放を祝福。新憲法起草に向けて「立法の基本はイスラム法となる」と語った。国民の大半は穏健で、イスラム法を尊重しても急進的な解釈にはつながらないものとみられる。

 「イエメン、シリアの人々の成功を祈る」と語り、両国の反体制派への連帯を打ち出した。「兵士、市民を問わず給与を値上げする」と約束すると参加者らは「神は偉大なり」と叫んで議長の発言を歓迎した。暫定政府に加わらないことを表明しているジブリル暫定首相はヨルダン訪問中で式典に顔を見せなかった。

 ベンガジ付近の戦闘で亡くなった弟の遺影を掲げて参加した教師のアブドルハフェズ・ムハンマドさん(48)は「特別な日だ。自分が死ぬ前にこの日が来ること、独裁者が殺されることを望んでいた。いま自分が死んでも、神に感謝するというだろう」と語った。

 ギターを手に参加した学生イブラヒム・ミラドさん(25)はこの間、仲間と4人のバンドで反カダフィ派の兵士を慰問していたという。暫定政府の人選について「一般人の苦しみが分かる人がいい。カダフィ政権に仕えたアブドルジャリル(議長)や、ジブリル(暫定首相)はいらない」。

 1歳の息子と参加した女性ハナンさん(25)は「理由なく逮捕されることも殺されることもなくなった。もう手錠の時代には戻らない。解放されたんだから」と喜びをかみしめた。

 首都トリポリでは23日夜、中心部の殉難者広場(旧・緑の広場)に数万人の市民が繰り出した。

 赤や緑の花火が打ち上げられ、シャボン玉が舞う。テンポのいい大音響の音楽に合わせ、新しい国旗となる三色旗が右に左に大きく揺れた。集まったみんな、笑顔がはじけた。

 三色旗の小旗を手にした高校教師ラジャ・アブドララウーフさん(43)は、「悪魔(カダフィ氏)が消えた。世界の人たちにもありがとうと言いたい。今日の感激を忘れず、子どもたちに自由の大切さを教えていきたい」と話した。

 一方、高校3年アイマン・ブセイフィさん(17)は「腐敗は根強く、すぐになくなるとは思えない」。

 流れ弾で死傷者が相次いだことから、イスラム教の権威は銃を上空に乱射する「祝砲」を禁じた。そのためか、以前よりも銃声は聞かれなかった。(ベンガジ=石合力、トリポリ=北川学)

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