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エジプト軍の特権維持に抗議 カイロで大規模デモ

2011年11月19日1時56分

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 2月に崩壊したムバラク政権に代わりエジプトの実権を握るエジプト軍最高評議会が、軍の特権を維持する動きを見せている。政党側は「『革命』がムバラクの首をすげ替えただけに終わってしまう」と危機感を強め、カイロ中心部タハリール広場で18日、数万人規模の抗議デモを開いた。

 エジプトでは28日から人民議会選挙(総選挙)が行われ、新議会が中心となって憲法起草委員会(100人)をつくり、新憲法を起草することになっている。ところが今月1日、セルミ副首相が政党各派に「軍事予算と軍の方針は、議会の承認を必要としない」などとの「憲法の基本原則」を提示し、承認を求めた。

 これが通れば、1952年の軍事クーデター以来、歴代の軍人大統領を通じて支配を続けてきたエジプト軍部が、新憲法下でも国民の監視を逃れ、特権的な地位を維持することが可能になる。このため、各派は一斉に反発していた。

 「憲法原則」はもともと、ムスリム同胞団などのイスラム勢力が選挙で勝ち、イスラム法の導入強化などを憲法に盛り込むことを警戒した世俗イスラム派が「世俗的な市民国家の体裁を守る新憲法の原則を選挙前に決めておくべきだ」と導入を求めていた。軍部はこうした意見を逆手にとり、憲法原則の導入を通じて特権の維持を図ろうとしたとみられる。

 デモでイスラム勢力は「選挙で選ばれた代表が憲法を起草するのが民主主義」として憲法原則そのものを拒否。世俗派勢力は「軍部の独裁維持だ」として原則の内容に反対。選挙で争う両派が「呉越同舟」で軍部への反発を合唱するかたちとなった。(カイロ=貫洞欣寛)

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