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基盤的防衛力の見直しを提言 新安保懇が首相に報告書

2010年8月27日22時31分

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 菅直人首相の私的諮問機関「新たな時代の安全保障と防衛力に関する懇談会」(座長=佐藤茂雄・京阪電鉄最高経営責任者)は27日、首相に報告書を提出した。日本に対する限定的な侵略を防ぐ役割に特化する「基盤的防衛力」構想の見直しを提言。原案段階で見直しを求めていた非核三原則については、当面改める情勢にないとの認識を加え、慎重姿勢に転じた。

 報告書は、今年末に民主党政権として初めて決定する新しい「防衛計画の大綱」(防衛大綱)のたたき台となる。

 報告書の最大の特徴は、1976年以来、防衛力整備の基本となっていた「基盤的防衛力」の概念を「もはや有効ではない」と断じたことだ。報告書は近い将来、「国家存立を脅かすような本格的な武力侵攻は想定されない」としたうえで、「重要度・緊要性の低い部隊、装備を温存しない」ように求めた。旧ソ連の侵攻に備えた陸上部隊を北海道に手厚く張り付けるといったやり方ではなく、日常の警戒監視活動や訓練で高い能力を見せて侵略を思いとどまらせるやり方を重視する考えを示した。

 非核三原則に関しては、7月段階の原案に盛り込んだ「一方的に米国の手を縛ることだけを事前に原則として決めておくことは、必ずしも賢明ではない」との表現は残している。だが、首相や北沢俊美防衛相が三原則の見直しを明確に否定したため、「当面、日本の安全のためにこれを改めなければならないという情勢にはない」との一文を新たに挿入した。

 集団的自衛権については、米国領土に向かう弾道ミサイルの撃墜や、ミサイル発射に備えて共同行動をしている米艦の防護などを例示して「日本として何をなすべきかを考える政府の政治的意思が決定的に重要」と、容認に踏み込む必要性を指摘。ただ、「解釈見直しを含む法整備が必要」と明記した麻生政権時代の懇談会報告書よりも表現は慎重になった。

 武器輸出三原則は、国内の防衛産業の技術革新の足かせになっているとの認識を示したうえで、見直しを提言。国際共同開発・生産を求めた。

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