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政府、被災者の集団避難検討 各地の自治体などと調整

2011年3月18日22時55分

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 菅政権は18日、東日本大震災で避難所生活を強いられている被災者を対象に、地域外に集団で避難できるようにする環境整備に入った。被災地の復興には相当な期間がかかると判断。移転時期や受け入れ先について具体的な検討作業を始める一方、全国の自治体でも被災者を受け入れる動きが広がっている。

 菅直人首相は18日夜の記者会見で被災者支援について「全国各地の自治体や色々な団体、個人から被災者を受け入れてもいいとの申し出がある。被災者を受け入れていただけるように政府としても全力を挙げたい」と述べ、政府として、被災者の避難の仲介などの支援に乗り出す考えを示した。

 枝野幸男官房長官も同日の会見で「鋭意調整を進めている。そう遠からず具体的着手ができるのではないか」と説明。集団避難を検討する理由について「震災弱者といわれる方をはじめ広範囲に被害が及んでおり、復旧にも相当な時間がかかる」とした。菅政権は、被災者の家庭が個別に離散するのではなく、地域ごとに集団避難した方が避難先でもコミュニティーを維持できると考えている。

 国土交通省は18日、被災者を公営住宅に受け入れると表明している地方自治体に対し、高齢者や乳幼児、妊婦、障害者らを含む世帯を優先的に受け入れるよう要請。一元的に相談や申し込みを受けつけるコールセンターを22日午後に開設する。同省は、被災者を受け入れられる公営住宅として、47都道府県に1万7千戸、都市再生機構(UR)の賃貸住宅2500戸を確保したと発表した。ただ東北6県でみると公営住宅878戸、UR賃貸は宮城県に15戸で大幅に不足する見通し。

 提供できる公営住宅は大阪府2818戸、北海道1942戸、兵庫県1215戸、愛知県754戸、福岡県679戸、東京都は600戸など。UR賃貸では首都圏670戸、関西圏960戸など。東北6県の公営住宅では、岩手220戸、福島213戸、青森172戸、山形138戸、宮城89戸、秋田46戸。

 政権内では、国交省関連以外にも、厚生労働省が雇用促進住宅を提供するなどの構想が出ている。

 「集団避難」構想が浮上した背景には、「被災した地元に仮設住宅を建てられるのは、かなり先の話になる」(政府関係者)との見通しが出ていることがある。被災者が多数に上るだけに、仮設住宅建設には相当な量の資材と土地の確保が必要で、時間を要するからだ。

 これに関連して、被災者支援担当に就任した仙谷由人官房副長官は18日、ソフトバンクの孫正義社長やローソンの新浪剛史社長と相次いで会談。孫氏らが自らかけ合っている関西や九州など西日本の自治体に集団避難する提案を受け、仙谷氏は「大変ありがたい話だ」と応じた。

 終了後、仙谷氏は記者団に「仮設住宅を建てるにしても最低2カ月はかかるので、その間だけでも行っていただくかどうか。政府として何ができるか検討しなければならない」と語った。

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中東に駐在し、日々、中東の動きに接する川上編集委員が、めまぐるしく移り変わる中東情勢の複雑な背景を解きほぐし、今後の展望を踏まえつつ解説します。


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