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所得増税10年、首相が指示 復興財源 消費増税は排除

2011年9月16日22時10分

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 野田政権は16日、東日本大震災の復興財源にあてる臨時増税について、法人減税を3年間、実質的に凍結し、所得税は「復興貢献特別所得税」として、税額を一定割合上乗せする定率増税を10年間行う方針を固めた。民主党税制調査会と調整し、月内に政府・与党案をまとめたい考え。所得増税が実現すれば、年収500万円の世帯で年間4300〜8800円の負担増となる。

 この日、政府税制調査会(会長・安住淳財務相)は(1)法人減税の3年間の凍結と所得税の5〜10年間の増税(2)法人・所得税と、たばこ増税などの組み合わせ(3)消費増税――の3案をまとめた。安住氏が、この選択肢を野田佳彦首相に示したところ、消費増税は社会保障財源にあてる意向の首相は、復興増税から消費税を外し、所得増税の期間を10年とするよう指示した。

 政府の復興基本方針によると、今後5年間で必要な復興費は、年金財源流用の穴埋め分も含めて15.5兆円。これにB型肝炎訴訟の和解金0.7兆円を合わせた16.2兆円の財源の手当てがいる。日本たばこ産業(JT)などの政府保有株の売却や、財政投融資特別会計の剰余金の活用などで5兆円を捻出できる見通しが立ったため、残り11.2兆円を増税でまかなう。

 増税の内訳は、未成立の今年度税制改正に盛り込まれている法人税率の引き下げや給与所得控除の縮小などが実現することを前提として、法人税の減税相当分を3年間増税し直すことで2.4兆円▽10年間の所得税の定率増税で7.5兆円▽所得控除縮小で0.7兆円――を基本とする。さらに地方税として、個人住民税の5年間の引き上げなどで0.8兆円を確保する。

 所得税額の上乗せ率は5.5%で、個人の負担増は年収500万円の場合、夫婦と子ども2人の世帯は年間4300円、独身世帯は年間8800円となる。

 また、政府税調は、たばこ税を1本2円増税するなど、ほかの税を組み合わせる案も示した。この場合は所得増税による財源捻出は5.5兆円に減り、税額の上乗せ率も4%に下がる。

 法人税は、実効税率5%幅の引き下げと、研究開発などの優遇税制見直しによる課税対象の拡大(増税)をセットで実施。そのうえで定率増税10%を行うことで、増減税の差し引きはほぼゼロになる。

 政府税調は、来年度からの増税を想定している。週明けから民主党税調などとの調整が本格化するが、与党内には増税に対する反発が強く、実施時期は流動的だ。首相が指示した10年間の所得増税も変わる可能性がある。

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