【プノンペン=稲垣直人】野田佳彦首相は20日午前(日本時間同日午後)、オバマ米大統領とプノンペン市内で会談した。野田首相は、交渉参加の意向を固めている環太平洋経済連携協定(TPP)について、参加に向けた協議加速を米国側に伝えた。
日米首脳会談は野田首相が4月末に訪米して以来約半年ぶり。オバマ氏再選後では初の顔合わせとなる。
会談の冒頭、オバマ氏は「両国の同盟を再び確認する重要な機会だ」としたうえで、「日米同盟が(アジア太平洋)地域の繁栄と安全保障の基礎になる。大国としてコミュニケーションを図り、雇用対策、経済対策を話したい」と述べた。
これに対し、野田首相は「米国のアジア太平洋重視の政策を歓迎したい。東アジアをめぐる安全保障環境は厳しさを増している。日米同盟の重要性も増しており、具体的な協力を含めて話したい」と応じた。
首相は日中韓自由貿易協定(FTA)や東アジア地域包括的経済連携協定(RCEP)と並行してTPPを推進する意向を示している。会談で首相はTPP交渉参加に向け、日米で主張が食い違う自動車分野などを念頭に「日米間の課題を乗り越え、協議を加速させましょう」と提案した。
両首脳は安全保障を中心に日米関係を深化させることを確認。首相は日中関係について「我が国にとって重要な2国間関係だ」としたうえで、尖閣諸島(沖縄県石垣市)をめぐる問題では「大局観を持って冷静に対応する」との考えを伝えた。
沖縄では、米兵による集団強姦(ごうかん)致傷事件を受けた夜間外出禁止令後にも、米兵による事件が相次いでいることから、首相は「綱紀粛正と再発防止を強く要請したい」と述べた。