野田政権は30日、原子力災害対策本部の会議を開き、東京電力福島第一原発事故で全域が警戒区域になっている福島県大熊町について、三つの区域に再編すると決めた。人口約1万1千人のうち96%が住んでいた地区が、5年以上帰れない「帰還困難区域」となる。12月10日午前0時から実施する。
避難区域の再編は、福島第一原発の立地自治体では初めて。福島県の対象11市町村では6番目となる。会議で野田首相は「帰還に向けた取り組みを進めている地域を強力に支援していきたい」と述べた。
大熊町は引き続きほぼ全域で住めない状況が続くが、住民のうち約370人は5年以内の帰還を目指す「居住制限区域」に、約20人は早期帰還を目指す「避難指示解除準備区域」に含まれた。一方、同町議会は9月、住民の分断を避けるため、2017年3月まで全域で帰還しないとする復興計画案を可決している。
野田政権は今年4月から、年間換算の放射線量に応じた3区域への避難区域の再編を進めている。ただ、地域社会をどう保つか、区域ごとに賠償額が違うといった問題から、実際に見直しが実現されるまで時間がかかっている。