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多治見市、なぜ日本一暑い? スパコン使って検証へ

2010年7月23日15時8分

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 2007年8月に全国の観測史上最高の気温40.9度を記録した岐阜県多治見市。22日も最高気温が39.4度まで上がり、今夏の全国最高となった。なぜ、そんなに暑いのか。その原因を科学的に解明しようと、筑波大学計算科学研究センターの日下博幸講師(気象学)の研究室が来週から同市内で検証を始める。同市も全面的に協力し、効果的な暑さ対策につなげたい考えだ。

 都市の「ヒートアイランド現象」を研究する日下講師によると、多治見市が暑い理由には、いくつかの要因が重なっているという。

 まず、地理的な条件が挙げられる。同市は中部山岳地帯のすそ野の盆地で、濃尾平野の山側に位置する。海から風が入らず、空気がよどんでいる可能性がある。

 盆地内に商業施設や住宅が密集していることも、風の通りを悪くする原因のようだ。気象庁のアメダス観測地点は市北部の消防署隣に設けられており、その付近が、気温の上がりやすい環境になっていることも考えられるという。

 日下研究室は来週、市内15カ所の小学校に温度計を設置して継続的に気温を測り、市内のどの地域が一番暑いのかを調べる。

 8月中旬には、市内の公園に、アメダス観測点と同じ設置条件で装置を置いて同じ時間帯の観測値に差が出るのかを調査する。地形による影響の有無も確認するため、隣接する愛知県春日井市内でも同様の検証をして比較する。

 また、気温や湿度などから熱中症の危険度を表す「暑さ指数」も測定する。

 さらに、同センターのスーパーコンピューターを使い、もし、多治見市が中部山岳地帯のすそ野ではなく、住宅なども密集していなかったら気温の上がり方がどう変わるのかをシミュレーションする。

 こうした検証結果を分析して、多治見市の暑さの原因に迫りたい考えだ。日下講師は「分析結果は3年後をめどに報告書にまとめて市に提供する。暑さ対策に役立ててもらいたい」と話している。(久土地亮)

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