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うだる教室 首をひんやり、バンダナ作戦 埼玉・熊谷

2010年9月6日23時31分

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写真水でぬらした布を首に巻いて教室へ向かう児童たち=6日午後、埼玉県熊谷市の市立石原小学校、福岡亜純撮影

 9月になっても猛暑が収まらない。6日も京都府京田辺市で38.3度を記録するなど全国102カ所で猛暑日となった。夏休みが明けた学校の教室もうだるような暑さだ。

 2007年夏に日本最高気温の40.9度を記録し、6日も37度に達した埼玉県熊谷市。市立石原小学校では夏休み明けの8月31日から、児童が水でぬらしたタオルやバンダナを首に巻いて授業を受ける。

 「首のタオルをぬらしてから授業をはじめまーす」。午後2時、5限目の開始前に先生が声をかけると、1年生たちが手洗い場の水でバンダナを冷やした。「気持ちいいよ」と男の子。体育館で運動会の踊りの練習をしていた6年生も首にバンダナ。先生は携帯用の熱中症計を体育館に持ち込み、気温チェックに余念がない。

 バンダナ作戦は8月30日に開いた緊急職員会議で決めた。「今年の暑さは異常。お金をかけずに何ができるか考えました」と浅見信行校長。プリントを配り、保護者にバンダナと水筒、着替えを持たせるよう頼んだ。18日は運動会。「水筒ひとつで一日もつとは思えません。対策を考えています」

■運動会延期の小学校も

 公立ではエアコンが普及している学校はまだ少数派。各校は熱中症対策に懸命だ。

 文部科学省は、学校環境衛生基準で、教室の温度を「10度以上、30度以下であることが望ましい」としている。しかし、公立小中学校のエアコン設置率は低く、07年7月の調査では、普通教室の10%しか冷房が入っていない。特別教室でも21%だった。

 日本スポーツ振興センターによると、昨年度に学校管理下で起きた熱中症の件数は、小中高校合わせて1926件。猛暑だった07年度は3915件と多かった。同センターは「今年も猛暑なので多いのではないか」と見る。

 大阪市城東区の市立今福小では今月1日、運動会などに使うテント2張りを運動場に設営した。屋根のふちには霧状の水が噴き出す「ミスト散布器」を設置。休み時間や体育の授業の合間などに、日陰で涼めるようにした。

 「暑さ」で有名な岐阜県多治見市。市立南姫小は夏休み中、全12の普通教室にPTAの奉仕活動で3台目の扇風機が取り付けられた。市立池田小は休み時間に冷えた図書室などを児童に開放している。

 あまりの暑さで「練習ができない」として、運動会を延期したのは、兵庫県西宮市の市立甲陽園小。9月25日の予定だった運動会を10月16日に延期した。村尾宗徳校長は「教室の中でさえ熱中症の危険がある。少しでも負担を軽減する必要がある」と話す。

 エアコンの設置が進む東京都の公立学校では09年5月現在、23区内を中心に小学校の57%、中学校の53%が普通教室に冷房が入っている。小学校の11%、中学校の13%では全館冷房が実現している。

 だが、教室に冷房が入る学校なりの気苦労もある。板橋区立高島第一小では、教室と廊下の間の窓とドアを全開にしている。「温度差」に配慮したためだ。矢崎良明校長は「教室はエアコンで涼しく、一歩廊下に出ると暑いという状態では、体調を崩しかねないですから」。

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