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〈ネットはいま〉第1部―7 グーグルとヤフー その一

2008年11月12日13時59分

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写真ネット検索のグーグルが、ネットを飛び出し、2500個の風船で街頭PR活動を行った=東京・渋谷

 10月初め、東京・渋谷駅に近い繁華街の空き地に、巨大な風船のかたまりが現れた。その数2500個。「渋谷で空を飛ぶ。」と題したグーグルのイベントだ。

 風船に取り付けたシートに、訪れた人たちが座って、フワリと浮かぶ。期間中の検索件数に応じ、風船の数を増やす趣向だった。

 グーグルは、本社のある米国でも宣伝をほとんどしない。その姿勢が、日本では変わりつつある。このイベントも、9月から始まったPR活動の一環だ。「まだ使っていない人に便利さを訴えて、シェア拡大を目指す」と日本法人マーケティングマネージャー平山景子さん。

 世界市場で、グーグルの存在感は圧倒的だ。08年9月、世界の検索の59.6%、491億8800万件がグーグル。2位の百度(中国、10.3%)を大きく引き離す(調査会社コムスコア調べ、以下同)。検索と連動した広告の仕組みで、巨額の収益を生む。

 「世界中の情報を整理する」。グーグルはそんな「使命」を掲げる。対象はウェブページに加え、書籍の内容、街並みの画像まで。さらに、あなたの「頭の中」「現在」「過去」「未来」も検索対象に――米ニューヨーク・タイムズは05年、そんな風刺画「グーグル 2084」を掲載した。

 そのグーグルも、日本でのシェアは39%と2番手に甘んじる。同社がPR活動を行う理由だ。首位は51.2%のヤフージャパン。

 「強みは多様なサービスと高いシェア。目指すのは、何をするにもヤフーが便利という姿です」と同社検索事業部の岡本真さん(35)。オークションなど幅広いコンテンツで利用者を広げ、高いシェアで集まる大量のデータを分析、検索技術を向上させる。

 検索を基盤に、収入の97%を広告に頼るグーグル。対するヤフージャパンは、有料会員や手数料など幅広い収入源を持ち、広告収入は全体の約半分だ。グーグル関係者すら「バランスがとれていてうらやましい」と話す。

 大和総研の長谷部潤シニアアナリスト(43)は「ヤフージャパンはコンテンツを配信するメディア。グーグルの検索結果をヤフーのサイトが占めればいい、という考え方もうかがえる」。

 米国では、勝負の決着はつきつつある。検索シェアはグーグル58.2%、米ヤフー14.5%。低迷する米ヤフーは、マイクロソフトの買収提案をけってグーグルとの提携に動いた。それも結局は破談となり、苦境に。

 だが日本市場での争いは今、本格化しようとしている。(木村和規)

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