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〈ネットはいま〉第1部―8 グーグルとヤフー その二

2008年11月14日16時5分

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写真検索サービスの新たな主戦場は、携帯電話市場と見られている=竹原大祐撮影

 「死にたい」。検索窓に、そう打ち込む。ヤフージャパンの検索結果で、トップに表示されるのは、「自殺は防ぐことができる」の文言と「いきる」のロゴ。自殺予防総合対策センターのサイトにつながる。

 検索結果は普通、複雑な処理手順を経て、機械的にはじき出される。だが、この自殺予防メッセージの表示には、「人の手」が入っている。ヤフーの「社会的な取り組み」の一環だ。

 「人の判断を加えた最後の微修正。それが信頼に結びつく」と同社検索事業部の岡本真さん(35)。「巨人」で検索すればヤフー・スポーツの試合結果。「会社名 株価」ならヤフー・ファイナンスの株価情報をトップに出す。

 ヤフーとグーグルの検索の大きな違いは、「人の手」に対する姿勢だ。「グーグルの複雑で自動化された検索方法には人為的な介入がありません」。同社のホームページは「正確で客観的な」技術をうたう。

 ヤフーの検索は、04年までグーグルの技術を使っていた。だが、検索市場の重要性に気づいたヤフーは、独自開発の技術に切り替える。「技術はほぼ行き着くところまできた。あとはトータルの便利さや信頼性の向上」と岡本さん。

 パソコンの検索だけではない。

 グーグルは08年1月、携帯電話の検索サービスで、KDDIに加えてNTTドコモとの提携を強化。8割を握る両社の携帯ネット接続サービス「iモード」と「EZweb」で、トップページの検索窓がグーグルになった。

 「携帯で検索できれば、パソコンを立ち上げるよりはるかに速い」と、グーグルのモバイルビジネス統括部長(日本・アジア担当)ジョン・ラーゲリンさん(32)。すでに同社の世界全体の携帯向け広告収入は、半分以上を日本が占める。

 さらに携帯電話の基本ソフトにも参入。同社のエリック・シュミット最高経営責任者(53)は10月の決算発表で、携帯市場を将来の成長分野と位置づけ、投資を進める考えを示した。

 対するヤフージャパンも07年10月、新しい携帯版検索サービス「ワンサーチ」の構想を発表。利用者の属性や状況に応じて、知りたいと思う情報を理解し、表示する検索結果を「最適化」するという。

 すでに、地名や駅名で検索すると、地図や路線情報がトップに表示される機能を導入。今年に入ってからも、音楽やゲームなどの検索機能を拡充するなど、次々と強化策を打ち出す。

 全世界のパソコン約10億台に対し、携帯電話は約30億台とされる。検索の覇権争いは、新たな主戦場に広がる。(木村和規)

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