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〈ネットはいま〉第1部―17 「ネットの父」に聞く1

2008年11月27日14時16分

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写真「検索技術はもっと強力になっていく」と語るビントン・サーフさん=米ワシントン

 インターネットの土台となる通信規格「TCP/IP」を共同開発し、「ネットの父」と呼ばれるのがビントン・サーフさん(65)だ。現在の肩書は、グーグル副社長兼チーフ・インターネット・エバンジェリスト(伝道師)。サーフさんに、ネット社会のいまを聞いた。

 ――あらゆることが検索に結びつく社会になりました。

 90年代にワールド・ワイド・ウェブ(WWW)の技術が実用化され、閲覧ソフト(ブラウザー)が登場すると、雪崩のようにネットにコンテンツが入り込んできた。そこに検索の役割がある。こういう状態は避けられないものだと思う。

 ――検索技術についてどう考えていますか。

 今は、利用者が入力した検索語をもとに、その言葉を含むページを表示するという仕組みだ。

 どのページが、利用者の求めているものに最も近いか。それを判断するにはいろいろなやり方がある。グーグルは、よく知られた(他のページからのリンクを投票と見なす)「ページランク」という技術を使っている。

 だが将来、検索技術はもっと強力なものになっていくはずだ。利用者が「何をさがしたいのか」について、検索エンジンと「話し合い」をするようになるかもしれない。

 ――「話し合い」とは?

 例えば「ジャガー」という言葉。動物であったり、自動車であったり、基本ソフト(OS)の呼び名だったり、かなりあいまいだ。

 だが、そういった言葉の複雑な「意味」の情報がページに加わり、検索エンジンがそれを「理解」するようになったら? 利用者に対して「さがしたいのは動物ですか、車ですか、OSですか」と問いかけ、「話し合い」が始まる。

 グーグルでは、電話で声による検索ができる。今は米国向けのサービスだが、「話し合い」検索への手がかりになる。

 ――検索の普及で情報の流通が加速する一方、プライバシーを巡る問題も指摘されます。

 画像を共有するサービスに、誰かがあなたの写真を載せて、「これは誰?」と書き込んだとする。「プライバシーの侵害」だろうか。ネット利用者は世界に散らばっている。「何が守られるべきか」について、共通した合意はない。

 銀行の口座番号や病歴情報は明らかに守るべき情報だ。これらを扱う企業は対策が義務づけられる。

 私たちが、ネットで個人的な情報を扱う場合、何を載せ、何を載せるべきでないのか。まず、そこからしっかり考えていく必要がある。(ワシントン=勝田敏彦)

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