現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. 特集
  4. 連載・ネットはいま
  5. 記事

〈ネットはいま〉第1部―18 「ネットの父」に聞く2

2008年11月28日13時38分

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

写真「15億人もの人がネットを使うとは、想像すらしていなかった」とサーフさんは言う

 「ネットの父」ビントン・サーフさん(65)に、引き続きネットの成長と未来について聞いた。

 ――ネットがこれほど成功したのは、なぜでしょう。

 私と共同開発者のロバート・カーン博士が、ネットの土台となる通信規格「TCP/IP」をつくったのは、73年から83年にかけて。それ以前は、コンピューターごとに独自の規格があり、相互に情報を交換するのは難しかった。

 そこで私たちは、情報を自由にやりとりできるようにした。どこの製品のコンピューターでも接続でき、どの基本ソフト(OS)を使っていても、どんな形式のデータも交換できるように。

 83年に発表した仕様が、25年たった今も世界中で使われている。広く普及したのは、通信速度などの条件が変わっても、安定した通信ができるからだろう。

 当時、ネットにつながっていたコンピューターは数百台。今では15億人もの人が使っていると言われる。想像すらしていなかったことだ。

 ――ネットは今後、どうなっていくのでしょうか。

 ネットはいま、大きな成長を遂げている。携帯電話などによるネット接続が一般的になったし、動画の普及もある。

 動画といえば、ユーチューブのようなサービスを思い浮かべるかもしれない。だが、毎秒ギガビット(ギガは10億)単位の高速通信ができるようになると、1時間のテレビ番組を数秒でダウンロードすることも可能だ。

 それだけではなく、双方向型の広告情報も送信できる。関心がある利用者だけがクリックするウェブ広告のような手法を、動画にも応用できるだろう。

 ――地球だけではなく、「惑星間ネット」というプロジェクトも進めているそうですね。

 地球から火星までは、光の速さで進む電波でも10分前後の時間がかかる。中継用の人工衛星が惑星の陰に入ると、通信が途切れたりもする。そんな厳しい条件下にある探査機や宇宙船で、ネットが使えるようにする新しい規格だ。

 米航空宇宙局(NASA)と取り組んできて、最近、最初の実験に成功した。来年は国際宇宙ステーションで実験をする。

 ネットは未来に続く。それを、押しとどめることはできない。(ワシントン=勝田敏彦)

=第1部はこれで終わり。

PR情報
検索フォーム
キーワード:


朝日新聞購読のご案内