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名古屋城のシカ、今や2頭の危機 江戸時代から放し飼い

写真:名古屋城の内堀で暮らす2頭のシカ。母子とみられる拡大名古屋城の内堀で暮らす2頭のシカ。母子とみられる

写真:名古屋城の内堀で暮らす2頭のシカ。母子とみられる拡大名古屋城の内堀で暮らす2頭のシカ。母子とみられる

図:名古屋城のシカ生息エリア拡大名古屋城のシカ生息エリア

 【諸星晃一】江戸時代からいたと伝わる名古屋城のシカが、「断絶」の危機にある。1970年代に56頭いたことがあるが、2頭に減った。母子とみられる雌で、このままではいずれ、いなくなる。名古屋市はシカを譲り受けることを検討中だ。

 天守閣から真下の内堀へ視線を下ろすと、2頭のシカが草をはんでいた。城内の散歩が日課という男性(75)が、観光客の一団に「ほら、あそこにシカがおる」と教えると、「どうして」と驚きの声があがった。「すっかり減った。2頭だけじゃ寂しいねえ」。男性はつぶやいた。

 市の名古屋城総合事務所によると、歴史は尾張徳川家の時代、江戸初期にさかのぼる。藩士がまとめた「金城温古録」の伝えるところでは、別の史料に17世紀後半の数年間、城内でシカを放っていた、との記載があったという。

 言い伝えでは、19世紀前半にも放し飼いにされて御殿女中の遊び相手だったが、城内の木の葉を食べ、発情期に暴れたため、堀で飼うようになったという。

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