メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

09月23日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

新着記事一覧へ

このエントリーをはてなブックマークに追加
mixiチェック

みそ汁に納豆? 行きつけの店のママの味 @ジュバ

写真:外貨交換所に群がる人たち=14日、ジュバ、江木慎吾撮影拡大外貨交換所に群がる人たち=14日、ジュバ、江木慎吾撮影

写真:左端がオクラのシチュー「バーミヤ」、奥がみそ汁のような「ショルバ」、右手前はモロヘイヤを使った「ウェデウェデ」=13日、ジュバ、江木慎吾撮影拡大左端がオクラのシチュー「バーミヤ」、奥がみそ汁のような「ショルバ」、右手前はモロヘイヤを使った「ウェデウェデ」=13日、ジュバ、江木慎吾撮影

写真:右手前がケセラ、その上がモロヘイヤとピーナツの入った「コンボ」その左上が、モロヘイヤのシチュー「クドラ」=14日、ジュバ、江木慎吾撮影拡大右手前がケセラ、その上がモロヘイヤとピーナツの入った「コンボ」その左上が、モロヘイヤのシチュー「クドラ」=14日、ジュバ、江木慎吾撮影

写真:一番上が、納豆風味の「フル」。真ん中はチキンのスープ、左側のオレンジ色はフルーツ盛り合わせ。とても甘い=15日、ジュバ、江木慎吾撮影拡大一番上が、納豆風味の「フル」。真ん中はチキンのスープ、左側のオレンジ色はフルーツ盛り合わせ。とても甘い=15日、ジュバ、江木慎吾撮影

写真:ママ・ザーラ・レストラン=15日、ジュバ、江木慎吾撮影拡大ママ・ザーラ・レストラン=15日、ジュバ、江木慎吾撮影

 ジュバのホテルで車を待っていた時、泥だらけの四輪駆動車が3台、続けて駐車場に入ってきた。随分ひどい状態の車だと思ってよく見たら、内装にビニールがかかり、ホイールにも覆いがある。運ばれてきた新車だった。

 南スーダンの物資輸送は、隣国ウガンダに頼っている。ウガンダも内陸国なので、車などを輸入するときはインド洋に面したケニアのモンバサ港から運ばなくてはならない。約2千キロの長旅になる。車を運ぶトラックがずっと走れる道などないので、運転手が走らせてくるのだ。

 ガソリンもケニアから運ばれている。産油国ではないケニアから、産油国の南スーダンに運ばれているわけで、不思議な感じがする。ケニアからの輸送が滞ると、たちまちガソリンスタンドに列ができる。

 1リットルが6ポンド(120円)だったので、産油国にいる恩恵はそれほど感じない。これが、ジョングレイ州のボルに行った時には9ポンド(160円)に跳ね上がったので、日本よりはるかに高い。

 そのポンドもどんどん値を下げている様子だった。最初にジュバでドルと交換したときは1ドル=3.8ポンドだったのが、ボルでは4.0、ボルから戻ったジュバでは4.2になっていた。この時点で、外貨の交換所には住民が長い列をつくっていた。

 食事は、前半は体調を崩していたのでもっぱらホテルで食べたが、後半は町に出るようになった。ジュバに2軒を構える人気の「ママ・ザーラ・レストラン」に通った。地元の色んな料理が食べられると評判で、食事時は混み合う。

 店に入ると、左手にお風呂屋さんの番台のように高くなったところがあって、ここで注文する。注文と引き換えに番号札をもらい、空いているテーブルに行って待つ。5分もたたずに丸いお盆にのった料理が出てくる。2人で食べても千円もかからない。

 クドラという、モロヘイヤと肉のシチュー、バーミヤというオクラのシチュー、それにショルバという、見かけはみそ汁のようなスープはいずれもうまかった。

 みそ汁のように見えるのはピーナツが入っているからで、だしは何からとっているのだろう。トマトが入っていて、ライムを搾って飲むと、アクセントになっておいしい。

 少しすっぱいクレープのようなケセラを浸して食べる。

 周りの人の皿を見ると、そちらの方がうまそうに見える。テレビの「酒場放浪記」の吉田類さんならおすそわけといくところだが、とてもその勇気はない。

 このレストランのオーナーのザーラお母さんは、どんな部族の出身者にも合う料理の味で店を有名にしていった。特に都会のジュバに出てきた独り身に、懐かしい故郷の味と安さが受けたのだという。

 周りの客からは「何だこいつは」という視線を感じたが、3度行った。最後に試したフルは、軟らかく煮た豆とトマトと野菜とチーズを混ぜ、パンですくって食べる。豆とチーズで想像がつくかもしれないけれど、納豆のような風味がした。みそ汁に納豆、というわけで、なるほど懐かしい故郷の味が身にしみた。

江木慎吾

プロフィール江木 慎吾(えぎ・しんご)

61年生まれ。社会部をへて00年代、ナイロビ、ニューヨーク支局に勤務。バルカン半島、中東、アフリカ各地の紛争取材を経験しつつ、小心さは変わらない。動作が緩慢でのんきに見えるが、気は短い。趣味は散歩。しばしば二日酔い。だめトラファン。

PR情報
検索フォーム

注目コンテンツ

  • 写真

    【&BAZAAR】ガチっと押し込む感触も最高

    80年代デザインのラジカセ

  • 写真

    【&TRAVEL】パリ、無愛想な猫だが……

    1日1旅

  • 写真

    【&M】正月以外も使えるかるた

    爆笑誘う奇想天外な絵と言葉

  • 写真

    【&w】小さな家の生活日記が本に

    東京の台所 番外編

  • 写真

    好書好日禁じられたものに触れたい

    小説「出版禁止」第2弾刊行

  • 写真

    WEBRONZA定年後10万時間の使い方

    今日の編集長おすすめ記事

  • 写真

    アエラスタイルマガジン“6つ星”と評されるホテル

    これぞまさにプーケットの楽園

  • 写真

    T JAPAN4匹の猫と華麗なる共演。

    女性のための優美な機械式時計

  • 写真

    GLOBE+サウジNo1おむつは日本製

    女性だけの工場も現地に作った

  • 写真

    sippo河川敷の“ホームレス犬”

    老いて初めての室内暮らし

  • 働き方・就活

  • 転職情報 朝日求人ウェブ