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レアアース探す日本人、SNS縁で初取材 @ハボローネ

写真:石川潤一さん=9日、ハボローネ、江木慎吾撮影拡大石川潤一さん=9日、ハボローネ、江木慎吾撮影

 ハボローネに戻り、9日はある人と待ち合わせをした。会ったことはなく、ツイッターをフォローしあう関係だ。ボツワナ行きを決めたときに連絡した。ツイッターが縁で人と会うのは初めてなので、新鮮な気持ちがする。

 その人、石川潤一さん(56)は「SubーSaharan Mining」というアフリカの鉱業を取り上げるツイートを精力的に続けている。プロフィルに「アフリカ在住の探鉱家。金鉱、レアメタル、レアアースを探査しています」とある。探鉱家という響きが、門外漢の興味をかき立てる。

 ちょうどこちらがボツワナに来た日から、南アフリカのケープタウンでアフリカの鉱業関係者の会議が開かれた。石川さんは入れ違いに、その会議に参加していた。

 長年勤めた非鉄系調査会社を50歳代に入ってやめ、ボツワナの北東にある国マラウイで2年間、ダイヤモンド、石炭やレアアースを探すシニアボランティアをした。その後、昨年からボツワナに移り石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の専門調査員として働いている。

 レアアースは17種類の元素からなる。原子番号の小さい軽希土類と、大きい重希土類に分けられる。中国がほぼ独占的に生産していて、特に重希土類は中国南部に集中しているため、アフリカなどの他の国に供給元を確保せざるを得ない状態が続く。

 ハイブリッド車や電気自動車の磁石などとして用いられるレアアースの確保が、日本の今後の発展にとって重要になる。その探査に海外でかけてみようと石川さんは考えた。

 探鉱家というと、冒険家よろしく人里離れた地へ分け入り、地形や地層を読みながら鉱脈を探り当てる印象をもってしまう。レアアースの場合、採取した岩石や土の成分分析を待たないと結果はわからない。

 鉱脈の追跡と、範囲の絞り込み。これらが通常、探査では重要になる。石川さんはさらに、地質構造や断層などを読んでレアアースのある場所を導き出す推論が大切だという。

 調査から採算性の検討、試掘、そして採掘と、事業が始まるまで年月がかかるのがこの世界の常だ。ただ、先端技術は日進月歩でレアアースをめぐる状況がいつ劇的に変わるかわからない。短い期間で事業化に結びつけられるような探査のあり方も、石川さんは探っている。

 いつまでアフリカで過ごすことになるかは、まだわからない。レアアースの需要が大きい日本にとって、重要な意味をもつ可能性のある地だ。「もっと若い人がやってくれればいいんですがね」と言いながら、遠く離れて日本の将来を思う。

江木慎吾

プロフィール江木 慎吾(えぎ・しんご)

61年生まれ。社会部をへて00年代、ナイロビ、ニューヨーク支局に勤務。バルカン半島、中東、アフリカ各地の紛争取材を経験しつつ、小心さは変わらない。動作が緩慢でのんきに見えるが、気は短い。趣味は散歩。しばしば二日酔い。だめトラファン。

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