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09月22日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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非日常が日常化…16カ国目は中央アフリカへ@ナイロビ

 今回のシリーズを「アフリカ南部」としたのは当初、どの国に行くことができるのかわからなかったからです。ジンバブエの入国許可を待ちながら南アフリカで過ごし、ボツワナを訪問しました。結局、許可は出てジンバブエにも行くことができました。

 ケニアに来たのが昨年の10月9日ですから、すでに4カ月が過ぎました。この間、ケニアを含む15カ国を訪問しました。ケニアには8度入国しています。

 もともとの狙いの一つは、ふだん新聞の紙面ではすくいとれない、取材の途中の話を含めて書いていこうということでした。ですから、移動中の車の窓から見える風景や、その窓から吹き込んでくる風のにおいも伝えたい大事な情報だったわけです。

 そのように続けてきて、最近何度か書いているように、風景の中に入り込んでいく力が衰えたと感じます。それはたぶん、旅行でも起きることでしょう。非日常にずっと身を置いていると、それがだんだん日常になってきて、刺激を感じ取る力が衰えてしまうのです。

 アフリカの紛争地を歩くというのも当初の目標でした。ソマリア、コンゴ(旧ザイール)、マリという、紛争の中にいる国を訪れることができ、リベリア、シエラレオネ、コートジボワール、ブルンジなどかつての紛争地も訪ねました。

 そうすると、何を求めて旅を続けているのか、はっきりしなくなってきます。今回のアフリカ南部は、その最たるものだった気がします。ここら辺で一度、今後この企画を続けていくのか、続けるとすればどういう形にするのかを考えるべきだと感じます。

 次は中央アフリカを訪問します。中央アフリカは、マリにフランス軍が介入する直前まで反政府勢力の攻撃が首都バンギに迫っていました。マリが大きく注目を集める一方で、フランスが介入を拒否した中央アフリカは国際的な報道の渦からはじかれた形になりました。サハラ砂漠の南の紛争地訪問という意味では、これが一つの区切りになります。

 中央アフリカからナイロビに戻ると、すぐにケニアの大統領選があります。前回、民族的な対立が起きて混乱したため、ケニアではほんの少し緊張が高まっています。その大統領選を体感したら、いったん日本に戻ろうと思います。

 企画を続けるとすれば、ナイジェリアやエリトリアは訪れたいところです。でも、これらの国はケニアではビザがとれないので、日本でとる必要があります。一時帰国には、そういう意味もあります。経費を処理しないと年度をまたいで面倒なことになるという、内輪の理由もあります。

 アフリカ南部の各国はちょうど雨期で、飛行機から見下ろす風景は豊かな緑でした。上空から見るケニアは茶色です。あともう少しで雨の時期が訪れるはずです。ナイロビ市内のひどい渋滞は相変わらずです。

 22日、中央アフリカに向かいます。その名の通り、アフリカの真ん中にある国です。アフリカ在住が今月、30年になったフォトジャーナリストの中野智明さんが一緒です。

江木慎吾

プロフィール江木 慎吾(えぎ・しんご)

61年生まれ。社会部をへて00年代、ナイロビ、ニューヨーク支局に勤務。バルカン半島、中東、アフリカ各地の紛争取材を経験しつつ、小心さは変わらない。動作が緩慢でのんきに見えるが、気は短い。趣味は散歩。しばしば二日酔い。だめトラファン。

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