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(ソーシャルA)「若者恐れる痛いキャラ」原田曜平氏

写真:原田曜平さん=博報堂提供拡大原田曜平さん=博報堂提供

 フェイスブックに並ぶのは楽しそうな写真ばかり。社会への不満や政治、平和問題の主張は少ない。若者たちは、場の空気を乱す「痛いキャラ」とされるのを恐れ、無難な話題しか投稿しなくなっているという。博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダーで若者問題に詳しい原田曜平さんに聞いた。

ソーシャルA特集

 ――ソーシャルメディアの浸透で、人間関係が窮屈になったのでしょうか。

 「今の大学生は本当に忙しい。学校以外にも、バイト仲間、地元の友人らとの付き合いがある。誘いを一度断ると次は誘われない。カラオケに行けば必ずはやりの歌を入れる。自分しか知らない曲を歌うと、場の雰囲気を乱す『痛いキャラ』とされてしまう」

 ――それにしても、「痛いキャラ」への警戒感が強い気がします。

 「私の高校時代、女子と積極的に遊ぶような『イケてる』グループと、そうでないグループに接点はなかった。活動が別々なので気にせずに済んだ。ソーシャルメディアですべてが可視化され、自分たちが『イケてない』こともわかってしまうようになった」

 ――人付き合いの形が変わったのでしょうか。

 「進学や就職でいったん途切れていた人間関係が維持されるようになったことには、いい面もある。同じような階層でまとまらず、学歴や職業など多様なつながりが持てるようにもなった。その分、一人になる時間は減ったが」

 ――若者の間でLINEが急速に拡大しています。

 「ツイッターに鍵をかけ、他人から見られない設定にする子が増えたと思ったら、完全に密室となるLINEが爆発的に広まった。LINEがほとんどのスマホに入っていることの意味は大きい」

 ――ツイッターやフェイスブックはどうなる?

 「アニメでもアイドルでも、強烈な趣味を持っている人にとってツイッターは世界を広げる武器になる。フェイスブックは、連絡用ツールとして優れている。使い分けが進んでいくのではないか」

 ――「痛いキャラ」とされたくないという感覚は日本の若者特有でしょうか。

 「アジアの若者はソーシャルメディア上でもはっきり自己主張する。一方で、『安いチケットありませんか?』なんていう書き込みも気軽にするなど、ずうずうしく有効活用している」

    ◇

 はらだ・ようへい 1977年生まれ。マーケティング調査で1千人以上の若者にインタビューをしてきた。著書に「近頃の若者はなぜダメなのか」(光文社新書)など。

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