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09月25日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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ざわわ、ざわわ〜 でこぼこ道を延々走る @マシンディ

写真:カセセのホテルにあった、奇妙なオブジェ拡大カセセのホテルにあった、奇妙なオブジェ

写真:中央付近、雪が見えるのがわかりますか拡大中央付近、雪が見えるのがわかりますか

写真:茶畑の向こうにルウェンゾリの山々拡大茶畑の向こうにルウェンゾリの山々

写真:牛の群れ。これでも角はさほど大きくない方拡大牛の群れ。これでも角はさほど大きくない方

写真:奥の方にサトウキビ畑=いずれも江木慎吾撮影拡大奥の方にサトウキビ畑=いずれも江木慎吾撮影

 5月26日は、車で10時間は覚悟しなければならなかったので、ひたすら走る。9割がでこぼこ道で、国立公園の動物に癒やされるわけでもない。でも、出発早々に西側にルウェンゾリの山頂付近の雪が青空にくっきりと浮かびあがって見えた。キリマンジャロ、ケニア山とともに万年雪をいただくアフリカ3座の一つ。

 幹線道路をはずれて、でこぼこがひどくなる。しばらくゆくと、見渡す限り茶畑になった。新聞記者になって初めて勤務した静岡県を思い出すが、こちらの畑は隙間なく茶の木が植えられている。茶摘みはさぞかし大変だろうと思う。

 一帯はムクワノというインド系の企業が所有するプランテーションだ。ここの言葉で友情を意味するらしい。この会社は早くからウガンダでひまわりの油や大豆を生産してきた。今回行ったビクトリア湖の島でパーム油がとれるまで、国内産の植物油生産を代表する企業の一つだったらしい。

 茶畑を抜けると、次第に集落はまばらになる。沿道の店の壁から赤や青の携帯電話のはでな広告が消える。赤いれんがづくりの家があるかと思うと、土壁の家が隣に立ち、その奥にはわらぶきの屋根、という具合に集落の家がバラバラのたたずまいになってくる。

 日曜日とあって歩いている人は教会への行き帰りだ。女性は着飾って、子どももよそ行きといういでたちで華やいでいる。昼近くになると、教会も終わったのか10リットルほど入りそうな容器をもって水をくみに行く子ども、その容器を頭に載せて道を急ぐ子どもが目につくようになる。

 沿道の村ではみなのんびりと日曜日を過ごしている。どこの村にもたいてい玉突き台があって、青年たちが遊んでいる。店は半分ほど扉を閉ざしている。その前に足踏みミシンを持ち出して繕い物をしている男女が多い。トランプをしている子どももいる。ほかの国に比べサッカーをしている子を見かけないけれど、この日はちらほらといた。

 この国には角がむやみに立派な肉牛と、そうでもない肉牛、それとジャージー種とおぼしき乳牛がいる。羊があまりいない。いるのはヤギで、食堂でもヤギ肉がよく出る。

 8時間ほど走ると、周りの畑は茶からサトウキビに変わっていた。ざわわ、ざわわ、と一人心の中で歌ってみる。茶畑もそうだったけど、緑が目にしみる。

 ホイマの町についた。将来は石油都市になると期待されている。いまいる西リフトバレーに石油が見つかり、中でもホイマを中心とする地方が一番の油田地帯と目されている。そう聞くと気のせいかほかの場所とは違うざわざわした活気を感じる。

 ここで遅い昼食をとる。甘くないバナナのマトケに甘めのナッツのソースをかけたのがうまかった。それはいいとして、ここで午後4時では、たどり着こうとしていた北西部の町アルーアに行くのは無理だということになった。その途中にあるマシンディという町までたどり着き、そこで夜を過ごすことにした。

 あすは、2000年にエボラ出血熱に襲われたグルの町を訪ねる。

江木慎吾

プロフィール江木 慎吾(えぎ・しんご)

61年生まれ。社会部をへて00年代、ナイロビ、ニューヨーク支局に勤務。バルカン半島、中東、アフリカ各地の紛争取材を経験しつつ、小心さは変わらない。動作が緩慢でのんきに見えるが、気は短い。趣味は散歩。しばしば二日酔い。だめトラファン。

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