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消えた新国旗、色の配列に難アリ? @リロングウェ

写真:泊まったホテルからの眺め拡大泊まったホテルからの眺め

写真:ホテルのすぐそばで、土産物の露天市が開かれていた拡大ホテルのすぐそばで、土産物の露天市が開かれていた

写真:看板の左に見えるのが、マラウイ国旗=いずれも江木慎吾撮影拡大看板の左に見えるのが、マラウイ国旗=いずれも江木慎吾撮影

写真:ビアフラの国旗=中野智明氏撮影拡大ビアフラの国旗=中野智明氏撮影

 マラウイに来た時から気になっていたことがある。国旗のことだ。なぜ気になったかというと、ナイジェリアで取材したビアフラの国旗にとても似ていたからだ。3年足らずで消えた国だった。

 黒、赤、緑の三色が横のしまとなり、一番上の黒の部分に真っ赤な太陽が半分のぞく。夜明けをイメージした旗だ。ビアフラの旗は横のしまが同じ三色だけど、一番上が赤、真ん中が黒になっていて、黒い部分に黄色い太陽が半分のぞいている。これも夜明けをイメージしたものになっている。

 緑、黒、赤の三つの色は汎(はん)アフリカ色とも言われる。ちなみに緑、赤、黄も汎アフリカ色といわれて、こちらの方が多くの国旗に使われている。たとえば、このシリーズで登場したマリのように。

 緑、黒、赤の汎アフリカ色は、黒人の民族主義指導者でジャマイカの英雄マーカス・ガーベイが設立した「世界黒人開発協会―アフリカ会連合(UNIA―ACL)」が1920年に制定した旗の色だ。緑は豊かな大地、黒は黒人の国を表し、赤は人々をつなぐ血と自由のために流された血を意味するのだという。

 この旗の制定の背景には「すべての人種は旗をもっている クーン以外は」という歌の流行があったという。クーンというのは黒人を指す言葉だ。当時はもちろん、アフリカの国々が次々と独立するはるか前になる。

 実はマラウイは2010年に国旗を変えた。ムタリカ前大統領が提案したもので、黒と赤の順番をひっくり返して、かつてのビアフラと同じにし、太陽の位置も真ん中にした。その太陽は赤ではなく白に、そして半分ではなく完全な円になった。

 「いつまでも夜明けではない。マラウイが順調に発展を遂げていることを示す」ということらしい。だが、この国旗はムタリカ前大統領の死去によって短命に終わった。ジョイス・バンダ現大統領になって「軽々しく独立時の国旗を変えるべきではない」と議論が起きて、あまり抵抗もなく再び独立時の国旗に戻った。

 そう思うと、ビアフラの色の配列の国旗は短命に終わってしまうのかなあ、などと余計な感想を抱いてしまう。

 きょう4日はザンビアに移動する。マラウイを出国する段になって国旗の話というのは、夏炉冬扇のたぐいだけれど仕方がない。空港に早く着いてしまったので、書いている。

 マラウイの人々の運転はおとなしく、幹線道路を走っていてあまり危険を感じなかった。道路脇で何でもかんでも焼いてしまうのは問題だし、この国にも多くのスピードガンが潜んでいたけれど。

 道を尋ねると人は親切で、首都リロングウェもさほどの危険を感じない。いまなお貧しく、病気などの問題も山積みだけれど、どこかほっとする空気がここには流れていると感じる。

 ネット環境が悪いと聞いていたけれど、泊まったホテルはどこも問題なくつながった。タンザニアで買ったモデムに、空港でマラウイのSIMを入れて使ったが、こっちも問題はなかった。

江木慎吾

プロフィール江木 慎吾(えぎ・しんご)

61年生まれ。社会部をへて00年代、ナイロビ、ニューヨーク支局に勤務。バルカン半島、中東、アフリカ各地の紛争取材を経験しつつ、小心さは変わらない。動作が緩慢でのんきに見えるが、気は短い。趣味は散歩。しばしば二日酔い。だめトラファン。

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