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(ソーシャルA)友達関係、使い分け自在 鈴木謙介さん

写真:関西学院大学准教授の鈴木謙介さん拡大関西学院大学准教授の鈴木謙介さん

 【神崎ちひろ】恋愛への消極性や主婦願望の高まりなど、いまの若者の持つ価値観などの背景には何があるのだろうか。社会学者で関西学院大准教授の鈴木謙介さん(37)に聞いた。

紙面にツイート「ソーシャルA」

 鈴木さんは「友達の感覚が変わってきている」と話す。以前の友人関係では、自分の「素」を見せるか見せないかは親しさに応じ、親密であればあるほど、お互いにさまざまな面を知るという傾向にあった。

 だが今は自分の中の多様さに応じて、それぞれで友人関係を結ぶようになっているという。例えば、音楽の趣味などから連絡を頻繁に取り合う友人にも、家族関係などすべてを見せるわけではないという。

 ソーシャルメディアの普及もあり、連絡をとる友達の数は増えた。「関係性に応じた対応が求められ、マネジメント能力が必要になっている」。コミュニケーションの複雑さから自信を失い、自己評価を下げてしまう若者も多いという。

 友人関係を維持する難しさは恋愛にも影響している。自己評価が低いと、「デートで30分移動させるのも悪いんじゃないかと気を使う」。そうでなくとも、フェイスブックなどで、相手の交友関係も見えてしまい、「『私とは会えないと言っていたのに、この人とは会うんだ……』という行き違いも生じやすい」という。関係を維持するための労力を考え、恋愛を避け、友人関係にとどめる人も多いと見る。

 人間関係の難しさがある一方、若者の日常の満足度は高い。鈴木さんは「幸せかどうかは、周りとの比較で決まるから」と説明する。社会的に格差があっても、バブル期のようにブランド品や車など明らかな指標がない現代では、上のレベルの生活が想像しにくい。枯渇感も感じないという。

 では、若者の保守化傾向をどう見るのか。その特徴の一つである専業主婦願望など「性別役割分業」への支持の高まりには、三つの理由があるという。

 まず「そういう人がいてもいい」という寛容さ。次に理想はさておき、生活の質を維持するためには、どちらかが家庭を管理しなければならなくなっているという必然性。三つ目に、専業主婦のぜいたくさを挙げる。

 「80年代では男性の稼ぎが増え、一般的だったが、今は共働きが多いなか、専業主婦にプレミアム感が出てきている」と鈴木さん。働かずに専業主婦ができるほど相手に収入があるという、一つのステータスになっているという。

 2000年代初めには「意欲がない」「コミュニケーション能力がない」などと強かった若者バッシングだが、今は単に若者の意識を変えればいいという考え方は弱まってきたという。「今後、若者はどんどん希少価値化していく」と鈴木さん。日本的な暗黙知などが必要な技術もあり、企業側も、人材教育など、若者に合わせた新しい環境構築がより求められる時代になってきているという。

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