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陸上自衛隊が北朝鮮の軍事体制を分析した内部文書「北朝鮮軍事便覧」が、研究者による防衛庁への情報公開請求で明らかになった。全9章、700ページあるが、肝心のミサイルの項目で市販本の資料を転載するなど、抜き書きが目立つ。専門家からは「分析が浅い」との評もある。
昨年11月、軍事問題研究会の桜井宏之代表が請求し、開示された。
文書は軍事関連文献の翻訳や分析を担当する中央資料隊が00年3月につくった。冒頭に「陸自の防衛警備、部隊・学校等における教育・研究などの資とする」とある。
9章は(1)総説及び政治・外交(2)軍事体制(3)国防機構(4)最近の軍事動向(5)地上軍(6)海空軍及び防空部隊(7)工作及び情報保全(8)後方業務関連(9)準軍隊等。北朝鮮の軍事機構や兵力配備、工作活動まで網羅した分野は広い。
2章では北朝鮮の軍事戦略の特徴を「奇襲戦」「配合戦」などと説明、通常兵器の時代別の変遷に触れている。最近の特徴として、「金正日(総書記)は戦車と装甲車の機動・打撃力の向上を指導」「機動戦は最近特に強調している戦術」と説明。4章では個別の兵器を説明し、ミサイルでは文芸春秋社の「北朝鮮軍、動く」(96年発行)の図を転載している。
2章の「金正日の戦争観」では、「我々は戦争を望まないが、それを恐れるものではなく、帝国主義者に平和を哀願するものでもない」という82年の論文を紹介する。
ただミサイルや化学兵器など大量破壊兵器が、軍事戦略にどう位置づけられているのかの詳しい分析はない。また、経済難から軍の機動力が低下しているのは多くの専門家の一致するところで、分析が今も実用可能か、疑問点もある。
朝鮮人民軍に詳しい軍事評論家の福好昌治氏は「韓国の国防白書(99年版)は、北朝鮮が初戦で化学兵器を使う可能性を指摘している。せめてこうした分析を紹介すべきだ」と話す。
桜井氏は「独自に収集した非公開の資料集が別にあると信じたいが、自衛隊の情報機関がやった仕事としてはやや分析が浅い」と話す。
(02/26 06:23)
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