東芝の海外原子力事業の失敗は必然だった――。プラントビジネスの専門誌編集長を長年務めてきた宗敦司（そう・あつじ）さんは指摘する。「原子力ルネサンス」といわれる中で、米原子炉メーカーを買収した名門・東…[続きを読む]
（核リポート）原発ごみ処分地、日本にある？迷走する国(2017/6/8)
「原発ごみ」を処分する場所は日本にあるのか？ 原子力発電所の使用済み核燃料から出る高レベル放射性廃棄物（※注（1））の処分場探しに役立てるため、全国の地質環境などを整理した「科学的特性マップ」が遠か…
（核リポート）インド核保有にお墨付き 日本が急ぐ理由(2017/5/31) なぜ、インドの核保有に被爆国・日本がお墨付きを与えるのか。核不拡散条約（ＮＰＴ）に加盟していないインドへの原発輸出に道を開く日印原子力協定（※注（1））に対し、インド社会に詳しい岐阜女子大学の福永正…
（核リポート）孫社長の財団「自然エネ、もう基幹電源」(2017/5/23) 自然エネルギーは世界的に爆発的普及への臨界点を越え、アジアが国際送電線で結ばれる時代がやってくる――。２０１１年の東京電力福島第一原発事故の後、ソフトバンクの孫正義社長が立ち上げたシンクタンク「自然…
（核リポート）法的に核兵器禁止できるのか 交渉の展望(2017/3/22) 核兵器を歴史上初めて、法的に禁止できるのか。核保有国が参加しない禁止条約の実効性は――。 「核兵器禁止条約」の交渉が３月２７日から、米ニューヨークの国連本部で始まる。昨年の国連総会（１９３カ国）決議…
韓国の原発銀座で惨事なら 「西日本の大半避難」の推定(2017/3/7) 原発の重大事故で、西日本の大半が避難を余儀なくされる――。そんな計算結果が、ひそかに関心を集めている。日本の原発が舞台ではない。海を挟んだ隣国、韓国での原発事故を想定した話だ。■韓国人の学者が警鐘 …
（核リポート）原発事故のツケ、なぜ国民に 広がる批判(2016/12/27) 東京電力福島第一原発の事故対応費が総額２１・５兆円に膨らみ、経済産業省が追加負担を送電線の使用料「託送料金」に上乗せするなど国民負担を増やす方針を固めたことに、市民の間で反対の署名活動や批判の声明を…
（核リポート）脱原発訴訟の先頭に立つ、元裁判長の決意(2016/11/21) 東京電力福島第一原発の事故後、若狭湾の原発の運転差し止めを求める住民らの訴えを司法は二度認めた。住民側弁護団の先頭に立つのは、裁判官出身の弁護士、井戸謙一さん。裁判長時代、巨大地震による事故のリスク…
（核リポート）エネルギー革命「福島が世界の先駆けに」(2016/11/8) 世界の再生可能エネルギーの関係者が一堂に会し、分散型電源など地域主導の再エネ普及策を探る「第１回世界ご当地エネルギー会議」が１１月３、４両日、福島市で開かれた。「ご当地」には「コミュニティー」の意味…
（核リポート）ご当地電力革命、造り酒屋の当主が挑む(2016/10/20) 原発への依存から脱し、再生可能エネルギーのうねりを起こそうと、国内外の再エネ関係者が集う「第１回世界ご当地エネルギー会議」が１１月３、４両日、福島市のコラッセふくしまで開かれる。実行委員長の一人で「…
（核リポート）封印解いた河野氏「東電は責任果たせ」(2016/10/13) 事故を起こした東京電力は責任を果たせ、できないなら法的整理を――。自民党きっての脱原発派として知られ、５年前の福島第一原発事故のあと東電の法的整理論を唱えた河野太郎衆院議員が、経済産業省が検討を始め…
（核リポート）「再稼働危ない」防災のプロが訴える理由(2016/9/30) ５年前の東京電力福島第一原発事故の原因がいまだに特定できていないのに、原発の再稼働を進めていいのか――。元四国電力社員の松野元さんは、このほど出版した「推論 トリプルメルトダウン」（創英社／三省堂書…
（核リポート）最大級地震、韓国に衝撃 揺らぐ原発安全(2016/9/28) 観測史上最大級の地震をきっかけに「原発は大丈夫か」と、その安全性が急きょ問われる事態になっている。日本の話ではない。海を挟んだ隣国、韓国での出来事だ。 ◇ 韓国南東部の慶州（キョンジュ）市。…
（核リポート）生きる尊厳奪われ…「ひだんれん」は闘う(2016/9/7) ５年前の東京電力福島第一原発事故で、被害者は「生きる尊厳」を奪われました――。原発事故の集団賠償訴訟の原告団などが２０１５年５月に設立した「原発事故被害者団体連絡会（略称・ひだんれん）」はいま、住宅…
（核リポート）非核化へ「プルトニウム大国」日本の責任(2016/9/5) 「プルトニウム・ナショナリズム」 北東アジアの核をめぐる状況を指して、そんな言葉をよく耳にするようになった。核兵器の材料になり、長崎原爆で使われた核分裂性物質プルトニウムは、原発の使用済み核燃料を再…
（核リポート）１０万年埋める核のごみ、候補地どこへ(2016/8/24) 原子力発電所の運転で生じる核のごみ（高レベル放射性廃棄物）の地層処分について、経済産業省は年内に科学的に有望だとする場所を示す方針だ。負の遺産を後世に残さないよう地層処分するのが原発の恩恵を受けた現…
「原爆が日本を平和主義にした」 米紙コラムなぜ書いた(2016/8/10) 被爆７０年の昨年８月、米ウォールストリート・ジャーナル紙（ＷＳＪ）のコラムが大きな議論を呼んだ。「原爆投下を神に感謝」。２０１３年にはピュリツァー賞も受賞したコラムニストは昨夏、広島を訪れ、「原爆が…
（核リポート）米の核先制不使用、被爆国が抵抗なら悲劇(2016/8/6) 被爆国・日本が「核なき世界」への障害になるなら悲劇的だ――。オバマ米大統領が「核なき世界」に向け、核を先に使わないとする「核先制不使用」の宣言を検討していると米紙が伝えた。日米の反核団体や専門家らは…
（核リポート）核を守ろうとする側の「いのちの軽視」(2016/8/2) オバマ米大統領の広島訪問を受け、日米の「和解」ムードが漂う中で、被爆７１年目の夏を迎えた。だが、核が人類にもたらしたものの本質はどこまで理解されただろうか。カナダ在住の科学者で「原爆と原発」「放射能…
（核リポート）原発被害の福島再生、公害の教訓に学ぶ(2016/7/29) 東京電力福島第一原発事故から５年、福島の「復興」が、被害の実態からかけ離れたところで進められていないか――。事故の後、福島県内外で被災者の声を聞いてきた大阪市立大学の除本理史教授は、そんな思いから、…
（核リポート）「もんじゅ」迷走、抜本的に見直す好機(2016/7/1) 高速増殖原型炉「もんじゅ」（福井県敦賀市）の存続に向けて、文部科学省が対応策を検討している。管理不備などが相次いだことを受けて、原子力規制委員会が、運営主体の日本原子力研究開発機構を「失格」と判断し…
（核リポート）被曝した人が語る 不気味な「鉄の味」(2016/6/20)◆チェルノブイリ特別編：４ １９８６年４月に起きた旧ソ連・チェルノブイリ原発事故では、高放射線の下で作業した人たちの多くが、ある共通の感覚を経験した。「口の中で鉄の味がした」というものだ。 ベラルーシ…
（核リポート）古い原発、危険な延命 ウクライナの事情(2016/6/16)◆チェルノブイリ特別編：３ 「運転４０年を超えた原発を稼働させ続けるべきではない。事故の教訓は生かされているのか」 日本の話ではない。ＮＧＯ「ウクライナ国立生態学センター（ＮＥＣＵ）」のコーディネータ…
（核リポート）福島の外へ「母子避難」 切迫した今の姿(2016/6/13) 子どもを被曝（ひばく）から守りたいと母子避難したお母さんの悲鳴を聞いてほしい――。５年前の福島第一原発事故の避難者に対する住宅の無償提供が２０１７年春に打ち切られる。避難指示区域の外から県外に避難し…
（核リポート）被曝か、ストレスか 見えない健康影響(2016/6/6)◆チェルノブイリ特別編：２ チェルノブイリ原発事故から３０年経っても、事故による健康影響については分からないことが多い。放射線被曝（ひばく）以外にも、事故によるストレスなどのリスクがある。一方、避難者…
（核リポート）原発事故３０年、廃墟に奇妙なにぎわい(2016/6/1)◆チェルノブイリ特別編：１ １９８６年の大事故から３０年たち、旧ソ連ウクライナのチェルノブイリ原発周辺では、ある種のにぎわいが生まれつつある。 ◇ チェルノブイリ原発から１５キロ離れた制限区域…
（核リポート）菅元首相「首都圏避難なら地獄絵だった」(2016/4/27) 幸運だったとしか思えない――。２０１１年３月の東京電力福島第一原発の事故対応に追われた菅直人元首相が、朝日新聞記者のインタビューに応じた。１９８６年に起きた旧ソ連・チェルノブイリ原発事故の惨状を思い…
（核リポート）事故から３０年、チェルノブイリ法に学ぶ(2016/4/14) 旧ソ連・チェルノブイリ原発事故から４月２６日で３０年を迎える。事故の５年後、被災地は年１ミリシーベルトを超える被曝（ひばく）線量が推定される地域の住人の移住などを国が支援する通称「チェルノブイリ法」…
（核リポート）日韓、核ドミノの懸念 核保有論相次ぐ(2016/4/6) 日本や韓国の「核保有」をめぐる発言が最近、相次いだ。 まずは米国大統領選でその言動が世界中から注目を集めているドナルド・トランプ氏の発言だ。共和党の指名者争いで首位を走るトランプ氏が日本と韓国につい…
（核リポート）ビキニ被曝、第五福竜丸だけじゃなかった(2016/3/15) 米国による太平洋マーシャル諸島ビキニ環礁での水爆実験で、日本のマグロ漁船「第五福竜丸」が被曝（ひばく）してから、３月１日で６２年がたった。この長い時を経て、新しい動きが出てきた。「あのとき、私たちも…
（核リポート）「自主避難者に賠償を」東電に命じた意味(2016/2/25) 福島第一原発事故からまもなく５年。京都地裁で２月１８日、重要な司法判断が示された。国が避難指示などを出した区域外から京都市に自主避難した男性らに対し、個別事情を重視して約３千万円の損害賠償を支払うよ…
（核リポート）「世界各国は再処理やめよ」声明の意味(2015/12/28) 被爆７０年の節目に初めて被爆地・長崎で開かれた２０１５年１１月の第６１回パグウォッシュ会議世界大会。世界の科学者らが核兵器や戦争の廃絶を議論する歴史ある会議で、１９９５年には同会議とその創設者にノー…
（核リポート）「被爆国」日本だけじゃない 広島で連帯(2015/12/8) 広島・長崎への原爆投下から７０年を迎えた今年、原爆や原発事故、核実験やウラン採掘などで放射線被害を受けたと訴える人たちが集う「世界核被害者フォーラム」が、被爆地・広島市で１１月２１～２３日に開かれた…
（核リポート）パグウォッシュ会議、長崎で見えた現実(2015/12/4) 被爆７０年の節目の今年、世界の科学者らが核兵器や戦争の廃絶を議論するパグウォッシュ会議が、１１月初旬に長崎市で初めて開かれた。１９５４年に米国によるビキニ環礁の水爆実験で第五福竜丸が被曝（ひばく）し…
（核リポート）王朝一族も犠牲に 原爆と朝鮮半島(2015/8/13) じっとしているだけで体中から汗が噴き出る。生い茂る樹木から響き渡るセミの鳴き声が、行き交うひとの声もかき消すほどだ。７０年前の夏も、きっと、こんなに暑かったにちがいない。 亀をかたどった台座に立つ巨…
（核リポート）被爆７０年、ロシアが極秘調査資料を公開(2015/8/12) 米国による広島への原爆投下から７０年となる直前の８月５日、ロシアのプーチン大統領の側近であるナルイシキン下院議長が、自ら主催して原爆問題に関する専門家の円卓会議をモスクワで開いた。ナルイシキン氏は「…
（核リポート）韓国で「日本の核武装」論 再稼働が刺激(2015/8/4) 「安倍政権の親原発政策が加速度を増しています。日本の核武装に対する憂慮が膨らんでいます」。 韓国のニュース専門放送局ＹＴＮは２月、日本の原発再稼働への動きを報じるニュースで、こう論評した。安倍政権の…
（核リポート）「甲状腺がんは原発のせい」韓国訴訟の輪(2015/6/25) 「甲状腺がんは、原発のせいだ」 韓国の裁判所で、こんな判決が出たのをきっかけに、原発周辺に暮らす甲状腺がん患者やその家族が続々と、原発を動かす公営企業を相手に裁判を起こしている。 韓国で最初にできた…
（核リポート）ＮＰＴ決裂なぜ？ＡＢＣラジオで記者解説(2015/6/12) ニューヨークの国連本部で１カ月にわたって開かれた５年に一度の核不拡散条約（ＮＰＴ）再検討会議は、最終文書を採択できず、決裂に終わった。なぜ、そうなったのか。今後の核軍縮の展望は――。 現地取材から帰…
（核リポート）ＮＰＴに幻滅 そもそも論から始めよう(2015/6/10) ５月２２日まで続いた核不拡散条約（ＮＰＴ）再検討会議は、議論に議論を重ねたものの、その結果をまとめた最終文書案が採択されずに終わった。最終日の最後の全体会合では、冒頭、米国が「中東を非核地帯とするた…
（核リポート）ナガサキを世界につなぐ ＮＰＴ会議決裂(2015/5/28) ５月２２日まで米ニューヨークで開かれた核不拡散条約（ＮＰＴ）再検討会議で、最終文書をまとめられない、という結果を長崎で知り、やるせない気持ちになった。被爆７０年の節目にはるばるニューヨークへ足を運び…
（核リポート）被爆者の訴え届いたか ＮＰＴ再検討会議(2015/5/18) ニューヨークの国連本部で４月から開かれている核不拡散条約（ＮＰＴ）再検討会議に合わせ、多くの被爆者が現地入りした。核の非人道性を訴える被爆地の声が、核兵器廃絶をめざす国々の推進力になっているのを実感…
（核リポート）物申すアメリカ市民 白熱の原発公聴会(2015/1/20) 米国では、原発のありとあらゆることで、市民に国に対して物を申す機会が与えられていた。 原発１４基が集中する福井県で原発問題を取材してきた私は、２０１３年９月から昨年６月まで、世界最多の原発大国・米国…
（核リポート）高慢な米英、優柔不断な日本(2014/12/22) 会議は踊る――。世界史の外交舞台となってきたオーストリア・ウィーンの王宮で１２月８、９の両日、第３回「核兵器の人道的影響に関する国際会議」が開かれた。核保有国の米国と英国も初参加し、１５８カ国の政府…
大辞林 第三版の解説
精選版 日本国語大辞典の解説
デジタル大辞泉の解説
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