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妊産婦死亡率5倍格差 県別10年間調査、京都が最悪に

2007年02月03日15時00分

 妊娠や分娩(ぶんべん)がもとで妊産婦が死亡する確率に、都道府県によって5倍以上の差があることが、厚生労働省の研究班の調べでわかった。過去10年間の平均をとったところ、最も低い広島が出生10万件あたり1.84人だったのに対し、最も高い京都は10.70人。一方、胎児や新生児の死亡率を同じ10年間の平均値で見ると、西日本は低くて東日本で高い東西格差が浮かび上がった。研究班は地域格差の原因を分析し、3月をめどに報告をまとめる。

表    

 毎年、全国で60人前後の女性が妊娠や出産が原因で死亡している。都道府県ごとに見ると、自治体によっては死亡数がゼロの年もあり、これまで指標として重要視されてこなかった。

 研究班は今回、国の人口動態調査を基に95〜04年の10年間の平均を割り出した。その結果、全国平均は出生10万件あたり6.39人。際立って低い広島と最高の京都では、5.81倍の差が生じた。

 一方、妊娠22週以降の胎児の死産と、出産から7日未満の新生児死亡を合わせた「周産期死亡率」について平均値を出したところ、最低の広島は出産千件あたり5.01人で、最高の山梨は7.23人。妊産婦死亡率に比べて差は小さいが、約1.4倍の開きがあった。

 妊産婦死亡率が低い都道府県には、広島のほか、愛媛、鳥取、岡山、徳島と中・四国地方が集まる。高い地域には埼玉、千葉、茨城、東京など、関東周辺が目立つ結果となった。京都府は04年だけで妊婦6人が死亡したことが影響した。

 周産期死亡率では、地域差がより顕著だ。中・四国地方をはじめとする西日本が軒並み低いのに比べ、関東や東北など東日本の高さが際立っている。

 鹿児島のように周産期死亡率は低いのに、妊産婦死亡率が高い地域もある。逆に、青森や群馬などは周産期死亡率が高いのに、妊産婦死亡率の低さが目立つ。

 主任研究者の池田智明・国立循環器病センター周産期診療部長は「妊産婦死亡の格差の原因や、地域差があるのかどうかについて、各地域の事情を踏まえて分析し、妊産婦死亡率の低下につなげたい」と話す。

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