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医師確保、手当に望み 行財政改革でも存続

2006年05月28日

 公務員の厚遇に批判が集まる中、公立病院の勤務医らに支給されている特殊勤務手当の「医師手当」を温存する自治体が目立っている。ほかの特勤手当が次々に廃止されても、産婦人科を中心に減り続ける医師を確保するため、支給額を減らしたり、別の費目に変えたりして存続させるケースもある。行財政改革と医師不足のはざまで、役所の苦悩が深まっている。

 地方自治法に基づく特殊勤務手当をめぐっては、実態に合わない支給例が多く、「公務員優遇」の象徴とされたことから、各自治体で見直し作業が進む。自治体勤務の医師全般に支給される医師手当も見直し対象となり、滋賀県や神戸市などは、4月から廃止した。

 福井県の場合、02、03年度に特勤手当を大幅になくしたが、県立病院の医師らに支給してきた「医療業務等手当」は残した。ただ、それまでの上限だった月10万円を03年度は9万円、04、05年度は8万円、06年度は7万円に減額。医務薬務課は「特勤手当への風当たりが強まる中での苦肉の策」と打ち明ける。鳥取、島根両県も減額したうえで存続させた。

 兵庫県は4月から、医師約500人に支払っていた最高月額5万4800円の医師手当を廃止。その一方で、3年間の暫定措置として、医療職の本給に上乗せする「初任給調整手当」を一律6万2000円増やした。

 医師不足によって、分娩(ぶんべん)の取り扱いを休止する県立病院が相次いでいるほか、民間病院などから当直の応援をもらって態勢を保っている例も多い。県議会などから「名目を変えただけではないか」との批判が出ているのに対し、病院局管理課は「給与の保証だけが医師確保策ではないが、激務でもあり、せめて民間に見合う収入がないと、つなぎ留められない」。

 石川、岡山、愛媛各県など、手当をそのまま存続させたケースもある。それでも石川県は今年度、県立病院の経営改善などのため、「診療業務手当」(月額7万円)の見直しについて再検討する方針だ。

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