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お産ガイドライン作成へ 産婦人科学会 訴訟対策も視野

2007年03月21日06時01分

 日本産科婦人科学会は、「お産」に関する診療のガイドラインを08年までに作ることを決めた。標準的な治療法の普及が目的だが、お産をめぐる医療事故が相次ぐ中で「訴訟対策」もにらんだ内容とする。開業医が中心の日本産婦人科医会と共同で、現場の意見も聞きながら約1年かけてまとめる。

 21日に開かれる同学会の医療提供体制検討委員会で発表する。原案は同学会と産婦人科医会の会員計24人からなる委員会が作成中。「妊娠初期に必要な検査」「帝王切開経験者の2度目の出産法」など、選択肢が複数あるような64項目について、Q&A方式で解説しつつ推奨度を示す。

 07年度中に原案を学会のホームページに掲載し、3〜6カ月間の試行後、08年に正式版を発行する予定だ。

 作成の目的の一つは訴訟対策。最高裁のまとめでは、04年度の産婦人科医1千人あたりの医療事故訴訟件数は11.8件。外科の9.8件、内科の3.7件などと比べ圧倒的に多く、これが産婦人科医不足に拍車をかけていると指摘されている。

 学会によると、産婦人科で医療事故が起きると、警察からガイドラインの有無についての問い合わせを受けることが多かったという。昨年2月に福島県立大野病院の帝王切開手術ミスで医師が逮捕されて以降は、会員の間でもガイドラインを求める声が高まっていた。

 学会は「裁判に使われる場合を想定し、ガイドラインの文言は一語一句吟味する。ガイドライン通りの治療を行っていれば、訴えられる医師も減るはずだ」としている。

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