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前田元検事「特捜捜査は妄想」 小沢氏公判で証人尋問

2011年12月16日13時58分

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写真拡大小沢一郎・民主党元代表の前で証言する前田恒彦元検事(右)=東京地裁、絵と構成・小柳景義

 資金管理団体「陸山会」をめぐる土地取引事件で、政治資金規正法違反(虚偽記載)の罪で強制起訴された民主党元代表・小沢一郎被告(69)の第10回公判が16日、東京地裁で開かれた。元会計責任者を取り調べた元検事・前田恒彦受刑者(44)=証拠改ざん事件で実刑が確定=の証人尋問が始まり、「自分の調べは問題ないが、特捜部のゼネコン捜査は見立て違いの妄想だった」と述べた。

 前田元検事は昨年1〜2月、大阪地検特捜部から東京地検特捜部に応援で入り、大久保隆規元秘書(50)の調べを担当した。大久保元秘書は、政治資金収支報告書の虚偽記載への自らの関与を認める内容の供述調書に署名したが、小沢氏の公判では「威迫や誘導があった」と主張した。「前田元検事の取り調べは適切だった」と、検察官役の指定弁護士が立証するため証人として呼んだ。

 前田元検事はまず、「私は社会的に死んだ身で、死人に口なしで言い返せない立場にあるが、大久保さんの公判での証言はあまりにでたらめ」と語り、「実際は大久保さんは調書を何度も読んだうえで署名していた」と強調した。

 そのうえで、特捜部の捜査には「問題があった」と言及した。「検察の有利不利を問わずお話しするのが、一般国民による検察審査会の議決への、私の対応だと思う」と切り出し、捜査の「内情」を暴露した。

 前田元検事は応援入りした初日に、主任検事から「この件は特捜部と小沢の全面戦争だ。小沢を挙げられなかったら特捜部の負けだ」と言われたという。

 問題の土地購入の原資となった小沢氏の4億円の出どころについて、特捜部長ら一部幹部と現場の検事らの間に認識の違いがあったと指摘。「特捜部長の頭の中では、胆沢(いさわ)ダム(岩手県奥州市)工事で各ゼネコンから小沢氏側に裏金がいくらずつ渡った、という筋を描いていた」という。

 「水谷建設が提供を認めた5千万円以外の話を出せ」という捜査方針に対し、現場の検事らは「話は全然出ず、難しいと考えていて、だいぶ疲弊していた」と証言。「特捜部長らは妄想を抱いて夢を語っていた。小沢氏の立件に積極的だったのも特捜部長、主任検事、最高検検事の3人だけだった」と述べた。

 特捜部は結局、水谷建設以外から裏金の供述を得られず、秘書らも授受を完全否定。ゼネコン捜査の不調は、小沢氏の起訴を断念する最大の要因となった。

 大久保元秘書らの公判では、検察側が前田元検事の調書をすべて撤回し、証人申請もしなかったため、前田元検事は今回、陸山会事件で初めて法廷に立った。

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