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【PCウイルス】

上:家庭に潜伏 攻撃続ける

新種ウィルス出現から一ヵ月


MSブラストの感染の仕組み
MSブラスト ブラスターワーム、ラブサンとも呼ばれる。インターネットなど外部との信号のやり取りに使う「ポート」という出入り口のうち、ウィンドウズXPや2000の「ポート135」で見つかった欠陥を突いて侵入する。同じ欠陥を悪用した亜種の「ウェルチ」は、Ping(ピング)という信号を事前に送り、動作中のパソコンを探す。グラフは、IPAのウイルス観測用パソコンに届いたPing信号とポート135へのアクセス数の推移を示す。感染パソコンからの攻撃が依然として続いていることがわかる。

●常時接続増え被害が拡大

 セキュリティー対策会社「ラック」のネットワーク監視センター(東京都港区)。コンピューターウイルスの感染状況などを調べるため、24時間態勢でネット上のデータの流れをチェックする。

 「MSブラストとその亜種は、今もなお活動を続けています」。その監視結果を示しながら、センター長の西本逸郎さんは、こう断言した。

 西本さんが注目するのは、感染を広げるためにこのウイルスが出す攻撃信号に、減少の気配が見えないこと。「とくに亜種の『ウェルチ』は、感染したパソコンに目立った障害がでない。ユーザーに気づかれず、潜伏しているのでしょう」

 「MSブラスト」の出現から1カ月余り。なぜ、感染は終息しないのか。専門家は、このウイルスが「電子メールを媒介とせず、しかも一般家庭向けのパソコンも感染対象とした」ことが背景にあるとみる。

 もともと従来のウイルスの多くは、電子メールの添付ファイルを開くなど、感染には人の手を介する必要があった。だが今回のウイルスは、ハッカーが使う手口を模倣し、インターネットにつないだだけで感染する。

 同様の手口のウイルスは過去にもあった。韓国を中心に被害がでた「スラマー」(今年1月)や、米国防総省のシステムへの攻撃命令を仕掛けていた「コードレッド」(一昨年夏)などだ。しかし、これらは企業などで使う高性能パソコン(サーバー)用ソフトの欠陥を狙っていた。

 一方、今回の攻撃対象はウィンドウズXPなど、家庭向けパソコンにも使う基本ソフトの欠陥を突いてきた。ADSLなど常時接続の家庭が増えていたことも、被害拡大につながった。

 実際、マイクロソフト社のコールセンターには通常の40倍近い問い合わせが一般ユーザーを中心に殺到。家電感覚でパソコンを使う人も増え、情報処理振興事業協会(IPA)などの相談窓口では「なぜ買ったばかりなのに感染するのか」という質問も目立った。

 こうした被害の広がりに、マイクロソフトも対策に乗り出した。「あなたのPCを守るために」。新聞や車内広告でウイルスへの注意を呼びかけるとともに、ウィンドウズXPの欠陥を修正するためのCDやチラシを配り始めた。

 修正ソフト入手に何時間もかかる電話回線の利用者向けに先月、対策用CDを20万枚配布したがすぐになくなった。今回の配布は10月末までで、「数百万単位の数を用意し、必要な人に確実に届くようにした」という。

 経済産業省は今回の被害を「過去最大規模」と位置づけ、初めてウイルスの対策本部を設けた。「この程度の被害で済んだのは不幸中の幸いだった」と振り返る。

 「今回利用されたウィンドウズの欠陥は、様々な悪用が可能で、サイバーテロなどの恐れもあった」(情報セキュリティ政策室)。家庭用パソコンでのウイルス潜伏は、欠陥がまだ修復されていないことを意味する。その欠陥を突く新たなウイルスが登場する懸念は残されている。

(朝日新聞2003年9月24日朝刊紙面)



◆ 上:家庭に潜伏 攻撃続ける
◆ 中:欠陥の公開、即日に攻撃も
◆ 下:ソフト欠陥にPL法は無力?









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