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【PCウイルス】

中:欠陥の公開、即日に攻撃も

修正プログラム


 「ウイルス対策ソフトは、朝一番に自動更新されるよう設定していたのですが……」。大阪府IT推進課の住友敏弘主査は、ウイルス防御の難しさを改めて痛感させられた。

 8月19日、庁内ネットワークの通信量が急増、情報のやりとりができなくなった。庁内ネットをいったん止めて調べると、約1万台のパソコンのうち、自動駆除されたものも含め約2千台で「MSブラスト」の亜種「ウェルチ」が見つかった。

 対策ソフトを自動更新する時刻に電源が入っていなかったパソコンがあり、その何台かが感染し、ウイルスをまき散らしたらしい。今後、ウィンドウズの欠陥修正を庁内に徹底する方針だが、「出先機関へは別途、修正プログラムを配る必要があり、どうしても時間差ができてしまう」のが悩みだ。

 一般家庭のパソコンに広がった今回のウイルスは、企業や官庁でも猛威をふるった。

 情報処理振興事業協会(IPA)が約1千社を対象に実施したアンケートによると、MSブラストやウェルチの感染被害にあった企業は約2割に達した。被害を受けた企業の過半数が復旧に1日以上を要し、5日以上かかった企業も1割あった。

 もともと企業のネットワークは、外部からの不正侵入を防ぐため、インターネットと企業内システムの間に「ファイアーウオール(防火壁)」と呼ばれる障壁を設けている。だが、いったんウイルスの侵入を許すと、「蚊帳の中に入った蚊に刺されまくる状態」(企業のシステム担当者)になりかねない。

 とりわけ、社内で独自の応用ソフトを利用している企業では、ウィンドウズの欠陥を修復する「継ぎ当てソフト(パッチ)」を即座に導入することをためらうことがある。「今回も、企業がパッチを当てることで不具合が生じないか検証しているうちに感染してしまった例もある」と、経済産業省情報セキュリティ政策室はいう。

 欠陥情報公開からウイルス発生までの期間は短縮している。MSブラストの場合、欠陥情報と修正プログラムの公開が7月17日。1カ月足らずでウイルスは出現した。攻撃に備える時間の余裕がない「即日攻撃」も現実味を帯びてきた。

 いっそ情報を公開しない方が安全なのか。奈良先端科学技術大学院大学の山口英教授(情報科学)は「ここまでパソコンが普及したら、弱点を隠すことで安全は到底保てない」と話す。

 生産活動への影響がでないよう、各企業は「生産ラインと事務用ネットは基本的に切り離している」(松下電器産業)などの対策をとっている。だが、「パッケージ旅行のように、セキュリティー対策は情報システム部署に任せっぱなしは、もう限界にきている」と、セキュリティー専門家は指摘している。

(朝日新聞2003年10月01日朝刊紙面)



◆ 上:家庭に潜伏 攻撃続ける
◆ 中:欠陥の公開、即日に攻撃も
◆ 下:ソフト欠陥にPL法は無力?









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