現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. 特集
  4. 朝日新聞プラス
  5. 記事

宮内庁長官、定例会見での発言要旨

2008年12月11日21時37分

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

 宮内庁の羽毛田(はけた)信吾長官は11日、定例会見を開いた。発言の要旨は次の通り。

 【長官の会見要旨】

 天皇陛下は、かねてから国の内外にわたり、色々と厳しい状況が続いていることを深くご案じになり、これに加え、ここ何年かにわたり、ご自身のお立場から常にお心を離れることのない将来にわたる皇統の問題をはじめ、皇室にかかわるもろもろの問題をご憂慮いただくというようなご様子を拝して参りました。このような様々なご心労、これ自体は陛下であるがゆえのご心労でありますから、そのすべてをうかがい知ることはできませんが、私なりの所見を申し上げたいと思います。

 (1)今月9日、皇太子妃殿下の誕生日に際し、妃殿下のご感想が発表されました。この中で、妃殿下ご自身が「天皇皇后両陛下には、これまで私の体調についてご心配下さり、温かくお見守りいただいているお心遣いに深く感謝申し上げます」とお述べになっているように、天皇陛下は皇后陛下とともに妃殿下の快復を願われ、心にかけてこられました。この数年、一部の報道の中に「両陛下は皇太子妃殿下が公務をなさらないことを不満に思っている」「両陛下は皇太子同妃両殿下がオランダに赴かれたことに批判的であった」などの記事が散見されるが、妃殿下がご病気と診断されてこの方、両陛下からこのたぐいのお言葉を伺ったことは一度もありません。 (2)この間、両陛下がずっとご心配になっておられたことは、妃殿下の適応障害のみならず、さらに広義におけるご健康のことでした。昨年、皇太子殿下がポリープの切除手術を受けられたが、その時も、両陛下はポリープの大きさに驚かれ、相当期間検査がなされていなかったことに強い不安を持たれました。以後、殿下が定期検診を避けることのないよう願っておられました。皇太子妃殿下についても現在のご病気のこととともに、妃殿下が、がんを始め様々な成人病にかかりやすい年齢におられることを深く案じ、健康チェックを定期的になさるよう、また、そのことに誰かが責任を持ち、妃殿下の健康をお守りすることを願っておられます。

 (3)妃殿下の適応障害との診断に関し、「皇室そのものが妃殿下に対するストレスであり、ご病気の原因ではないか」「妃殿下がやりがいのある公務をなされるようにすることがご快復の鍵である」といった論がしばしばなされることに対し、皇室の伝統を受け継がれて、今日の時代の要請に応えて一心に働き続けてこられた両陛下は深く傷つかれました。その中でなお、お二方のために両陛下として何が出来るか、宮内庁、掌典(しょうてん)職と何をはかっていくべきかを考え続けてこられたことを指摘したいと思います。

 皇太子妃殿下のご公務、皇太子殿下の新しいご公務については、殿下の記者会見における公務見直しのご発言のあった直後、両陛下から当時の宮内庁長官、前任の長官、参与などが両殿下のご意向をよく伺って、ご相談に乗るようにとのご依頼を受け、御前にも出て、色々と申し上げているが、今も具体的なご提案をお待ちしているところであります。

 (4)皇太子妃殿下の健康診断の問題は、従来から妃殿下のご病気の性格上、東宮職の意向もあり、皇室医務主管が直接に妃殿下の健康管理にかかわることは差し控えてきました。医務主管が検診の種目を指示し、検査結果を把握することができず、結果として妃殿下だけでなく、殿下の定期検診の責任をだれが持つかを不明確にし、ご検査を間遠にし、ポリープのご手術の時のように両陛下に非常なご心配をおかけしてしまいました。今後は東宮職医師団が直接の責任者となり、両殿下の定期的な検診の実施、検査結果の把握などにあたってもらうことを考えています。

 (5)今年は毎年行われる色々な行事に加え、オリンピックやパラリンピック、様々な事項の節目の年にあたり、記念行事や式年祭が多かった。通常の年に比較し、お忙しい1年でした。かねてから私は天皇陛下が75歳のお誕生日をお迎えになり、平成の御代(みよ)が20年を超えるこの機会に、ご負担の軽減を進めさせて頂きたいと考えてきましたが、一昨日の医師団の判断にかんがみ、当面の対応として、陛下のお疲れを減らし、ストレスになりそうな状況をできるだけ減らすために、ここ1カ月程度はご日程を可能な限り軽いものに致したいと思っていて、天皇誕生日や年末年始の行事などについて所用の調整をしていきたい。

PR情報
検索フォーム
キーワード:


朝日新聞購読のご案内