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タイガー・ウッズ(ゴルフ) ゴルフは楽しまないと

2009年11月4日14時31分

写真「遊びでも負けることは大嫌いです」=水野義則撮影

 世界のタイガーが登場です。プレーに臨む心構えや石川遼選手の印象などを話してくれました。ゴルフファン必読です。

    ◇

〈アサヒ・コム拡大版〉

 (インタビュー前にパットを打つ。1パット目は外れ、2パット目でカップイン。その後、握手)

武内 柔らかい手ですね。1パット目は惜しかったですね。

ウッズ そうですね。今年もありましたが、よくあることですよ。

武内 遊びであっても、負けるのは嫌?

ウッズ もちろん、負けるのは大嫌いです。

武内 ウッズ選手のようになりたい人はたくさんいます。少しでも近づくために、何をすればいいですか。

ウッズ 考え方としては、ゴルフを楽しむということが重要です。(この日はイベントで練習ラウンドを回り)今日のラウンドは楽しかった。みんながああいう親しい雰囲気で回れれば良いですね。お互いに話し合い、緊密に話ができた。普通のトーナメントではお互いに離れていて質問し合うことができませんが、今日はとても良かった。

武内 多くのプレッシャーがかかる舞台を制してきましたが、プレッシャーに強くなる秘訣(ひけつ)は何でしょう。

ウッズ やはり、楽しむことが一番大切です。プレッシャーのかかる舞台に立てるチャンスを得て、競争して試合に勝とうとすることには楽しみがあるんです。アーノルド・パーマーやジャック・ニクラスらのプレーを子どもの頃に見ていて、彼らのようになりたいと思っていました。また、いつか彼らと戦えるようになりたいと思っていました。今はそれが私の仕事になっていることを幸運に思います。

●遼にとても感心

武内 日本でも若いプレーヤーが台頭しています。印象に残る選手はいますか。

ウッズ 石川遼選手とは、全英オープンで一緒にラウンドしましたが、非常に優れた選手ですね。当時、彼は17歳。あの年で、あれだけプロの記録を打ち立てている選手はいないので、非常に感心しました。これからという選手が参戦してきて、彼のようにプレーできるということは、驚きです。また、すごく良い性格をしています。これは大切なことですよ。

武内 全英オープンのときの会話は覚えてます?

ウッズ それほどたくさん会話をしたわけではありません。初日はお互いに大変厳しかったし、2日目は(互いに予選落ちして)最悪になってしまった。彼も私も全力を尽くしていた中で、少ししか話していませんが、すごく良い子だと思いました。ゴルフに対して深い思いを持っているし、落ち着いて見えた。ほかの人より突出した実力があるので、彼が経験さえ積めば、結果はついてくると思います。

武内 日本にもゴルフをやる人はたくさんいます。その人たちにアドバイスはありますか。

ウッズ やはり、楽しむことが一番大切。ゴルフをすることは楽しいことですから。日本はゴルフ人口が多くて、ゴルフ場へのアクセスが限られているので難しいかもしれませんが、ゴルフをプレーするときは、ぜひ楽しんでほしい。そして、友人を打ち負かすことができれば、さらに楽しいですね。

●がんばれば成功

武内 毎日の生活の中で、何をすればいいでしょう。

ウッズ 厳しい練習を積むことが大切です。私もここまでになるために、プレーだけでなく厳しく取り組んできました。私の父(アール・ウッズ氏)はいつも「全力を尽くせ」と、言っていました。非常にシンプルな話ですが、常に全力を尽くせば結果は出る。一生懸命取り組まなければ決して良い結果は出ません。自分が望む結果を得たければ、それを勝ち取るために頑張ることが大切です。そして、頑張ることによって成功ための足場を築くことが大切なのです。

武内 子どもの頃から、何を心がけてきましたか。

ウッズ そうですね。出来る限り全力を尽くすこと、そして自分が好きなことを楽しむことですね。私は今では父親ですが、できるだけ良い親になることも大切なことだと思っています。

武内 ところで、今、夢はありますか。

ウッズ もちろん。タイガー・ウッズ財団でゴルフ教育センター(米ロサンゼルス)をつくりました。ゴルフだけでなく教育を重視していいますが、世界的なものにして、さらに多くの子どもたちの助けにしたい。そして、子どもたちに力強い心で頑張ってもらい、ほかの人にも同じ姿勢で教えてもらいたい。

武内 ゴルフは何歳まで続けますか。

ウッズ プロとしては分かりませんが、プレー自体はずっと続けていきますよ。プロのレベルを維持し続けるのには、たくさんのエネルギーと時間が必要。もしからしたら、いつかプロのレベルでプレーできなくなる日がくるかもしれません。少しでも後ろに延ばしたいと思いますが、身体的にできなくなる時期が来るでしょう。でも、プロのスポーツとはそういうものです。プロのレベルであと何年できるか分かりませんが、常にプレーはしていたいと思います。

終始 穏やかな空気漂わす

〈後記〉 終始、とても穏やかな空気を漂わせていました。驚いたのは背中の大きさ。肩に羽が生えているかのようでした。握手した手は肉厚で柔らかく、手のひらを見せてもらい「マメが少ないですね」と話すと、無造作に中指の付け根に巻いてあったテーピングを外してくれました。そこには出来立ての白いマメ。そのさりげないしぐさに、世界のスターを一瞬だけ近くに感じました。日本食では、おすしやお刺し身がお好みだそう。ひざをけがしてからは、魚や鶏を多くとるようになったそうです。(テレビ朝日アナウンサー)

 ■インタビューは、今日(4日)の「報道ステーション」でも放送予定です。

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 Tiger Woods 米カリフォルニア州出身、33歳。生後9カ月でクラブを握り、96年にプロ転向。米ツアー通算71勝。メジャー大会はニクラスの18勝に次ぐ14勝。

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