H2A、ここを見て

衛星フェアリング

 空気とぶつかって起こる振動や熱から衛星を守るためにロケットの先を覆う。空気のほとんどない高さに到達すると切り離される。太平洋上に落下した後は、発信器からの信号をもとに船で回収される。

写真=JAXA提供

2段機体

 1段機体を切り離した後に自らのエンジンを2回点火して人工衛星を地球のまわりを回る軌道にのせる。1段機体の切り離しは打ち上げ約6分44秒後、2回目の点火はそれから約17分50秒後。

2段エンジン

 専用に開発されたLE―5B。1段エンジンLE―7Aと同様、燃料の液体水素を液体酸素で燃やして飛ぶ。この組み合わせは燃焼ガスがきれいで性能も高いという長所がある一方、体積がかさばりタンクが大きくなる短所がある。

1段機体に結合される2段機体=JAXA提供

燃料タンク

 1段機体には上部に液体酸素タンク、下部に液体水素タンクがあり、計101トン積み込まれている。2段機体はタンクの位置が逆で、計17トン入っている。人工衛星などを含むロケットの重さの86%を液体水素と液体酸素が占める。1段機体は点火後6分30秒間、2段機体は8分50秒間燃え続ける。

1段LOX(酸素)
タンク
=三菱重工提供

1段LH2(水素)タンク=三菱重工提供

固体ロケットブースター

 1段エンジンの打ち上げる力を補う。全長15.1メートルで、H2A標準型の場合2基、H2Bでは4基使う。打ち上げ後107秒で切り離される。

写真=JAXA提供

写真=三菱重工提供

1段エンジン

 H2の1段機体向けに開発されたLE―7を改良した。全長3.7メートル、重さ1.8トン。H2Aの兄弟機H2Bは、LE―7Aを二つ束ねて打ち上げ能力をより高めている。

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H2Aの概略

 2001年8月に初めて打ち上げられた日本の主力ロケット。03年11月の6号機は打ち上げに失敗。その後は成功を続け兄弟機のH2Bを含めて成功率は96.2%。07年9月の13号機からは、ロケットを製造してきた三菱重工が打ち上げも担当している。標準型の全長は17階建てビルに相当する53メートル、重さ289トン。今年度内に打ち上げ計画がある。