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9月の自民党総裁選まであと1カ月に迫った20日、小泉首相はワルシャワ市内で記者団の質問に答え、再選された場合の内閣改造について、対立候補を支援した人でも「改革への協力」を条件に入閣を検討する考えを示した。マニフェスト(政権公約)への賛否で敵と味方を色分けする「踏み絵」戦略を事実上転換する発言だ。一方、反小泉勢力が求める政策転換に対しては「ない」と断言。硬軟取り混ぜながらも、融和路線にじわりと一歩軸足を移した。
首相は内閣改造について「選挙前に必ずしも私の主張を支持していない人でも適材なら起用したい。挙党態勢をとっていきたい」と述べた。反小泉勢力からの入閣可能性に触れたのは初めてだ。
マニフェストに従うかどうかを、総選挙に向け「小泉支持か、反小泉か」の「踏み絵」とする――そんな強気の姿勢に、反小泉勢力は強く反発してきた。
だが、20日は一転、柔軟に。首相周辺は同夜、「キーワードは『挙党態勢』だ。首相は相当態度を改めている。努力の跡がみられる」とほっとした表情を浮かべた。
ただ、首相は入閣条件に「改革への協力」を掲げることも忘れなかった。持論の郵政民営化では「経済財政諮問会議で議論し、来年秋ぐらいに結論が出る。その翌年に法案を提出。こうした手順と方針を総裁選の公約ではっきり打ち出す」と説明、「政策転換はない」と強調した。完全に融和路線にカジを切った、と印象づけることは避けた。
一方、首相は「議員の数や派閥の状況をみると、反小泉勢力の方が多い」と得意の言い回しをまた使った。9月8日の総裁選告示に向け、反小泉勢力の候補者擁立の動きが本格化する中、あながち空論でもない。
竹中経済財政・金融相の交代を条件に再選を支持する立場だった堀内光雄総務会長の姿勢が微妙に揺れているのが、党内の空気を象徴する。首相の後見役、森前首相は20日午前、「堀内氏は『対抗して出ざるを得ないような状況にしないでくれ』ということだ」と首相に自重を促した。
その首相は記者団の質問に、「今までの方針を堅持していく」と応じたが、それ以上の刺激的な言葉は控えた。また、総裁選で敗れた場合、首相として衆院解散に踏み切るかどうかにも、「今の時点で再選されなかったらとは考えない方がいい」と答えるにとどめた。7日夜、「総裁選の状況をみて考える」と、含みをもたせたのとは対照的。
首相の変化について堀内氏は20日夜、「私の言っているのは今の経済政策の拡充。(首相は)否定していない。だいぶ柔軟になった」と評したが、「いろんなクセ球を投げてきている」(橋本派幹部)と突き放した見方もある。
(08/20 21:54)
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