|
24日に起きた尖閣諸島への中国人グループの上陸問題で、日本政府が上陸した7人の逮捕に踏み切ったことに、中国側は在日大使館を通じて抗議を申し入れた。ただ、日中両国とも冷静に対応する方針は変わらないとみられる。日中関係が歴史問題など複雑な問題を抱える中、双方とも領土問題での対立を再燃させたくないとの事情があるからだ。中国側は7人の身柄の安全確保などを求めており、日本側も警察で事情を調べたうえで強制送還の手続きを進める構えだ。
小泉首相は24日夜、中国の活動家の逮捕について「法令に従ってきちんと対応した結果です。法令に従うのは、法治国家として当然」と記者団に述べた。一方、日中関係に与える影響に関しては「できるだけ冷静に対処する必要がある」と語った。逮捕についても「現場の判断だ」と強調し、実務的に対処する姿勢を強調している。
中国や香港の活動家らが尖閣諸島上陸をめざして船を出す動きはこれまでもあったが、日本政府は船を海上で阻止してきた。96年に上陸した際には一行が自主的に退去した。今回、中国の活動家7人の手こぎボートによる上陸には事前の情報は得ておらず、日本政府にとって「間隙(かんげき)を突かれた」(福田官房長官)形となった。
竹内行夫外務次官は24日午前、中国の武大偉駐日大使を外務省に呼び、強く抗議した。
ただ、日中両国は「共通利益の拡大」を掲げ協調に力を入れているだけに、日本政府の本音は問題を大きくしたくないとの思いだ。高島肇久外務報道官は「これによって特にことが荒立てられるようなことはないように処理を進める」と、冷静に対応する考えを強調した。
一方、中国外務省の孔泉(コン・チュワン)報道局長は24日午後、「日本側は冷静に対応し、彼らの身体の安全に危害を加えないよう求める」との談話を発表した。「釣魚島(魚釣島の中国名)とその付属島嶼(とうしょ)は古来から中国固有の領土だ」とし、中国の領有権を改めて主張している。
ただ、談話では同時に「島をめぐる中日双方の争いについて、中国政府は一貫して話し合いで解決することを主張している」とも指摘。領有権主張の原則は維持しつつも、この問題が必要以上に注目されれば中国国内の根強い反日感情がさらに悪化することを懸念して、日中双方に落ち着いた対応を求めた。
(03/24 21:00)
|