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神戸海保職員を逮捕へ 尖閣映像流出させた疑い

2010年11月10日15時2分

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写真衆院予算委の集中審議で答弁する鈴木久泰海上保安庁長官=10日午後1時、国会内、飯塚悟撮影

写真投稿したとみられる職員が乗っていた巡視艇「うらなみ」=10日午後1時3分、神戸市中央区、新井義顕撮影

 沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件をめぐるビデオ映像が流出した問題で、海上保安庁の鈴木久泰長官は10日午後の衆院予算委員会で「第5管区海上保安本部(神戸市中央区)の神戸海上保安部の巡視艇乗組員が『自分が流出させた』と上司に申し出たとの報告を受けた」と説明した。

 捜査当局が押収した動画サイト「ユーチューブ」に映像を投稿した情報の記録を分析した結果、使われたパソコンは神戸市内のインターネットカフェのものであることも判明。海保や警視庁の捜査員がこの職員から事情を聴いており、東京地検から派遣された検事も聴取する予定。捜査当局は、国家公務員法の守秘義務違反容疑でこの職員を逮捕する方針だ。

 捜査関係者によると、この職員は40代の男性で、巡視艇「うらなみ」に乗り組む海上保安官。この日午前9時、洋上で勤務中、上司の船長に申し出たという。海保関係者によると、「うらなみ」は午前11時ごろに神戸港に帰港。5管に戻った後、職員の身柄は警視庁に引き渡されたという。

 警視庁と東京地検は、映像を撮影・編集した石垣海上保安部(沖縄県石垣市)か、証拠として受け取った那覇地検から流出した可能性があると想定して調べていた。地理的にまったく離れた場所の、不特定多数が利用する店舗が発信元である疑いが浮上したことから、映像が流出した経緯について調べる。「流出させた」と名乗り出た海保職員が、映像が投稿された4日前後にどのような行動を取っていたかなどについて確認を進めるとみられる。

 捜査関係者によると、このネットカフェは東京都新宿区に本社を置く会社が運営。関東地方や愛知、大阪、兵庫、福岡各府県などに店舗をチェーン展開している。映像を流出させたパソコンのIPアドレスは、神戸市中央区の繁華街にある店舗に置かれたものだったという。

 警視庁は、この店から投稿された可能性が高いとみて、9日夜に捜査員を神戸に派遣。このネットカフェ側に、問題の映像が投稿された4日前後の防犯カメラの映像や、それぞれのパソコンの利用履歴などの提供を求め、投稿に使用されたパソコンを利用した人物の特定を進める。

 警視庁や運営会社によると、この店には同じ二つのIPアドレスのパソコンが120〜130台あるという。運営会社によると、客が変わるたびにパソコンを再起動しているため、使用履歴が消えるという。警視庁によると、神戸市のこの店では、会員登録はなく、利用時の身元確認もしていないという。

 東京地検は、国家公務員法の守秘義務違反容疑で、ユーチューブを運営する検索大手「グーグル」の日本法人(東京)から、投稿した際のコンピューターのIPアドレスなどの情報を9日に差し押さえた。警視庁などがこの情報を解析したところ、使われたパソコンの場所が判明した。

 IPアドレスは、コンピューターの「住所」のようなもので、パソコンでユーチューブに映像を投稿すると、情報がグーグル側に残る。

 今回の映像は「sengoku38」という匿名の登録名で、今月4日午後9時前後にユーチューブに投稿された。このユーザーから投稿された映像や登録名は翌5日午前8時までに削除された。

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