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外交や安全保障政策では自民党だが、年金制度改革など内政課題なら民主党の方が期待できる――。朝日新聞社と東京大学蒲島研究室が7月の参院選直後に行った共同のモニター調査で、有権者のそんな意識が浮き彫りになった。また、小泉首相に対する「好感度」が、自民党と肩を並べるまでに落ちていることも判明。首相の個人的人気が自民党を引き上げる「党首効果」が失われたことが、参院選での自民党敗北につながったことが裏付けられた格好だ。
調査は昨年9月と、11月の総選挙直後、参院選直後の計3回、同じ有権者を対象に実施した。
今回の調査では、日本の政策課題を10項目挙げ、それぞれについて「自民党を中心とする政権と民主党を中心とする政権とではどちらがより成果を上げられると思いますか」と聞いた。
その結果、自民党の方が成果を期待されているのは4項目。北朝鮮の拉致問題解決やテロ対策、イラク復興支援と、上位3項目までが外交政策だった。一方で民主党は、年金制度改革や財政赤字の縮小、地方分権、教育制度改革など内政課題の6項目で自民党を上回る期待を集めた。
両党の党首や政党に対する好感度調査では、「強い反感」の0度から「強い好意」の100度までの間で度数を回答してもらい、平均値を出した。第1回調査での首相の好感度は53.4度で、自民党の45.7度を離していたが、総選挙時に両者が接近。参院選時は首相の好感度がさらに下がり、自民党と49.0度でぴたり重なった。
対照的に、民主党の好感度は上昇傾向だ。第1回調査時に代表だった菅直人氏は44.8度。政権交代を訴えた総選挙時に52.5度に伸ばして首相と並び、岡田克也氏に代わった参院選時には53.9度へ。党としての好感度も41.2度から53.7度、55.4度と上昇。自民党を上回った。
朝日新聞社が参院選直後の7月12、13日に行った世論調査では、民主党支持率が29%で、27%の自民党を抜いたが、8月28、29日の調査では民主党が22%に後退、28%の自民党に抜かれた。
今回の共同調査で対象者に聞いた「期待」や「好感度」は、一般の世論調査での「支持・不支持」とは違い、感情的な志向性を探るものだ。自民党にすれば、年金問題などで有権者に生じた内政面での失望をどう解消していくのか。民主党は、党内で意見の割れる安全保障問題を含めて外交政策をどう打ち出すか。民意はそんな課題も投げかけている。
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〈朝日新聞・東大共同調査〉 朝日新聞社は創刊125周年記念事業の一つとして、4月から東大大学院法学政治学研究科に寄付講座「政治とマスメディア」を開くなど、幅広く共同調査・研究に取り組んでいる。これに先駆け、昨年の総選挙前の9月に有権者調査を行い、選挙直後の11月に追跡調査を実施。今回の参院選後調査は3回目となる。また総選挙、参院選時の政治家の意識・活動調査、参院選の候補者アンケートや分析も共同調査の一環として行った。今回のモニター調査は東大の蒲島郁夫教授と谷口将紀助教授が質問を作成。データ解析は蒲島研究室の菅原琢氏が担当した。
〈調査方法〉 1回目の調査は03年9月に面接で行い、全国の有権者3000人のうち1978人から回答を得た。この回答者に対し、同年11月に調査票を郵送して2回目の調査を実施、1233人から有効回答を得た。3回目となる今回は、2回目調査の回答者のうち、回答困難と判断した4人を除く1229人に対し、参院選直前の7月10日に調査票を郵送、同月末までに987人から有効回答を得た。有効回答率は80.3%。
(04/09/05 08:30)
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