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公明党への支援要請で参院選をしのごうとした自民党だったが、「好感度」が下落しただけでなく、自民、公明両党ともに有権者の「拒否度」が高まっていた。有権者全体では民主党に比べ「期待」の高い外交政策についても、「自民離れ」を起こした層は逆に厳しい評価を下していた。朝日新聞社と東京大学蒲島研究室が7月の参院選直後に行った共同のモニター調査からそんな自民党敗北の状況が浮かぶ。
●ダブルパンチ
調査は昨年9月と、11月の総選挙直後に続いて3回目で、同じ有権者を対象に実施した。
「政権選択選挙」とされた衆院選時は「好感度」を中心に聞いたが、参院選は政権の「信認選挙」の性格が濃い。このため「拒否度」にも着目し、「絶対に支持したくない政党はありますか」と複数回答で聞いた。
結果は与党に厳しいものだった。衆院選から参院選にかけ、自民、公明とも支持率はほぼ変動がなかったが、拒否度では自民が10.5%から13.3%へ、公明が39.4%から46.5%へ上昇。7.3%から6.7へ減少した民主とは対照的だった。
好感度がアップした民主党が、拒否度が高まった与党への批判票を吸収した形だ。傾向は無党派層にさらに顕著で、自民の拒否度は14.4%で、公明は54.5%に。無党派層は、権力の強大化を牽制(けんせい)する反応をみせることが多いとされるが、支援団体の創価学会の集票力をバックに政権内で存在感を高めた公明党を警戒する民意の動きがあった可能性が高い。
好感度は、小泉首相が第1回調査の53.4度から参院選時は49.0度に下落、自民と並ぶ結果が出たが(5日付朝刊1面参照)、無党派層ではさらに下落。首相と自民党は回答者全体より約7度ともに下がり、民主党との差は約11度に広がった。
●得意分野も
調査で自民は、外交政策への期待度で民主を上回ったが、手放しでは喜べない。小泉外交が参院選で支持層に「自民離反」を生んだ面もある。
調査では首相が手がけた19の政策をあげ、それぞれ5段階で評価してもらった。その平均値を取り、昨年の総選挙で自民支持だったが参院選で民主支持に変わった人と、今回も自民を支持した人で比べてみる。その差が大きい項目ほど、自民離れの強い要因となる。
最も差が開いたのは「田中真紀子外相の更迭」と並ぶ「イラクへの自衛隊派遣」の1.09。さらに「小泉内閣業績全般」(1.05)、「イラク多国籍軍参加」(0.96)と続く。参院選で大きな争点だった「年金制度改革」は0.68と比較的小さい。支持政党を変える影響力では、イラク政策の方が大きかったことが分かる。
では、自民支持は変わらないが比例区では民主に投じた「一時的離反者」と、比例区でも自民を選んだ人を比べるとどうか。評価が最も割れたのは「年金改革制度」と「人生いろいろ発言」で1.01だったが、「イラク多国籍軍参加」「北朝鮮との外交交渉」「イラク自衛隊派遣」も上位に並ぶ。参院選での自民離反者は、その強弱にかかわらず、小泉外交に厳しい評価を下している。
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〈朝日新聞・東大共同調査〉 朝日新聞社は創刊125周年記念事業の一つとして、4月から東大大学院法学政治学研究科に寄付講座「政治とマスメディア」を開くなど幅広く共同調査・研究に取り組んでいる。今回の計3回の有権者調査のほか、総選挙、参院選時の政治家の意識・活動調査や参院選の候補者アンケートや分析も行った。
〈調査方法〉 1回目調査は03年9月に面接で行い、全国の有権者3千人のうち1978人から回答を得た。この回答者に11月、調査票を郵送して2回目調査を行い、1233人から有効回答を得た。3回目は、このうち回答困難と判断した4人を除く1229人に参院選直前の7月10日、調査票を郵送、同月末までに987人から有効回答を得た。有効回答率は80.3%。
(04/09/07 03:03)
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