高校3年の夏。庄司智春は、ベンチから声を張り上げていた…[続きを読む]
Round 20
近くて遠い国 中国とのつきあい方
お笑い芸人の庄司智春は、中国にあまりいい思い出がない…
寺の入り口はオートロックで指紋認証。おさい銭はQRコードで…
日本人が中国に親しみを感じるか?データを見て、変にうなずいて…
Round 19
AI、どこまで進化するの
AI(人工知能)が進化して、人間のいろいろな働き先が…
「あなたはAI搭載のアンドロイドですよね?こんな職務質問を…
未来の真ん中にいるみたいだ。加速するAIの進化を目の当たりに…
Round 18
トランプ大統領の世界で
対談は異例の幕開けとなった。「読みが間違っていました…
選挙中からマスコミへの口撃や暴言、派手なパフォーマンスで…
昨年11月のアメリカ大統領選の前に庄司智春が対談した…
Round 17
米大統領選、日本はどうなる
芸人の庄司智春が、アメリカ大統領選にこれほど注目したことは…
庄司智春は毎年、ハワイの駅伝を走っている。仕事で行っていて…
アメリカ大統領選にこれまでにない関心がある庄司智春…
Round 16
18歳から選挙にGO!
お笑い芸人の庄司智春は、後輩にこんな説教を垂れることがある…
ちゃんとした教育を受けていたらなあ。若いころはあまり選挙…
もし自分が18歳だったら、選挙権があっても投票に行かないだろう…
Round 15
夫婦と姓
今回の対談の前に、庄司智春は妻に聞いた。結婚して名字が庄司…
同じ名字になれてうれしいよ。愛する妻がそう言ってくれた…
芸人の庄司智春はしばらく前、こんな見出しでネットニュースに…
結婚して2人の子どもの父親である庄司智春は、同じ名字が…
Round 14
だいじょうぶマイナンバー?
これは、あなたの一生変わらない番号です。そう勝手に割り振られ…
自分のマイナンバーが他人に知られたら、悪用されることは…
マイナンバーで、引っ越しの手続きが簡単になります。カードに…
国民ひとりひとりに勝手に番号を割り振るなんて……。
Round 13
AIIBの衝撃
アジアインフラ投資銀行、略してAIIB。最近よく耳にして…
アジアインフラ投資銀行(AIIB)という、取っつきにくい…
中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)に、中国の…
中国が提唱するアジアインフラ投資銀行(AIIB)。多数の…
Round 12
認知症と向き合う
認知症がテーマと決まって、庄司智春の頭に浮かんだのは…
2025年に65歳以上の5人に1人、約700万人が認知症に…
認知症の人が増えても、暮らしやすい社会にするにはどうすれば…
39歳になり、認知症など介護の問題がひとごとではないと感じ…
Round 11
カジノを日本に?
カジノがある。そう聞くと、庄司智春の心ははやる…
カジノが大好きで日本でも行ってみたい、と望む庄司智春…
カジノ解禁が楽しみな庄司智春に対し、論説委員の加戸靖史は…
カジノをめぐって、朝日新聞論説委員との対談は真っ向から意…
Round 10
ウクライナ情勢
今回は難題だ。 ウクライナ情勢……大変なことになっている…
庄司智春は最近、ロケで海外に出かけると、飛行機に乗るのが怖い…
ウクライナをめぐり、ロシアとアメリカの関係が険悪に…
ウクライナでの武力衝突は、一時期よりは収まったようだが…
Round 9
子どもとスマホ
2歳の男の子がいる父親として、庄司智春は気をつけている…
庄司智春、不惑が近づく38歳。でも「既読スルー」に惑って…
スマホ依存やネットいじめ、子どもがいる親として不安が消えない…
我が子はまだ2歳。しかし、スマホの普及の速さを考えると…
Round 8
裁判員に選ばれたら
芸人・庄司智春に今回、朝日新聞の論説委員室が投げかけたお題は…
裁判員たちが、実際にどんな話をして、判決を決めているか…
体験談を笑いに変えるのが芸人だ。ならば、裁判員になったら…
論説委員との対談からしばらく経ったある日、庄司智春は東京地…
Round 7
消費増税は何のため?
庄司智春が、東京・築地の朝日新聞東京本社に再びやってきた…
消費税が4月に上がった。社会保障のための増税と政府は主張…
消費増税で増えた税収のうち、7千億円は子育て支援に使われる…
消費税アップを、仕方ないと受け止めていた庄司智春…
Round 6 使う勇気と使わない勇気 集団的自衛権編
次のテーマは何をやりたいですか。そう聞かれた庄司智春は…
「うそつけ! ふざけんな」 庄司智春を相手に、国際紛争を…
3月下旬、どうしても気になる「集団的自衛権」について…
数カ月前に特定秘密保護法が成立し、今度は、憲法の…
Round 5
景気も気から? アベノミクス編
新聞を読むことにも、「庄説」を書くことにも、だいぶん慣れ…
長い長いデフレの冬が終わり、春のきざしが見えてきた…
景気がよくなっているという実感が全く持てず、どこか…
Round 4
敵か味方か? 生殖医療編
「庄説」が始まって、4カ月。「最近、新聞読んでる…
「庄説」第4ラウンドは1月半ば、東京・築地の朝日新聞…
「生殖医療って、科学って、すごいなあ」。科学、とりわけ…
デザイナーベビーの記事で、生殖医療に興味をもった庄司智春…
Round 3
特定秘密保護法って?
お笑い芸人、庄司智春…
「その答えは……言えません…
特定秘密保護法成立間際…
いくら新聞を読んでも…
庄司智春さんが「特定秘密…
Round 2
東京五輪って、どうなの?
新宿・歌舞伎町のほど近くに、廃校となった小学校がある…
日本時間の9月8日早朝、アルゼンチン・ブエノスアイレスで…
やったぞ、TOKYO!7年後の2020年、東京に…
Round 1
食物アレルギーの衝撃
9月某日、東京・築地の朝日新聞の論説委員室を訪ね…
最近、給食の時間に、一部の子どもに色の違うトレーを使わせる…
「庄司、やるやん。ちょっと泣けたで」…
新聞って、めちゃくちゃ面白いらしい。
だから、ずっと読めるようになりたかった。
でも、毎日突っ走る新聞さんは立ち止まっても、振り向いても、くれなかった。
すっかり新聞が読めない大人になってしまった僕が、
「ちょっと待ってくれよ、新聞さん!」
「頭の良い人だけで楽しむなよ、新聞さん!」
と、逆ギレ気味に呼び止めた。
それが、この企画の始まりだ。よくわからないか(笑)。
これが最後のチャンスだ。
バカ代表として、新聞を読めるようになって、
同じようなバカ野郎たちに、
「新聞って面白いぞ」と勧められるようになりたいと思っている。
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9月某日午前10時半、東京・築地の朝日新聞東京本社。
吉本のお笑いコンビ「品川庄司」の庄司智春が、やってきた。
「社説」を任されている論説委員たちの「昼会」に参加するためだ。
のどかな名前だが、論説委員たちが「社説」に何をどう取り上げるかを議論する会議らしい。
よりによって、一番苦手な「社説」。大丈夫か、オレ。
とりあえず、論説委員のトップ、
大野博人論説主幹に、仁義を切りに…
もとい、あいさつに行く。
「新聞を読もうと、何回もチャレンジしたんですけど、頭に入ってこないんです」
うなずきながら聞いていた大野主幹が、言った。
「新聞の記事って、予備知識がなくてもわかるようにしなきゃいけないんですけど、
なかなかうまくいかなくて。
そもそも記者って、専門バカとバカ専門の2種類になりがち。
ですから、わからないことはわからないと言っていただいた方が助かります」
やっぱり、バカが書いてたのか!
「それなら、わかんないことはわかんないって言わせていただきます!」
読者代表として、どんどん突っ込むぜ。
待ってろ、ミキティー!
論説委員の部屋は、朝日新聞東京本社6階にあった。
その一角の会議スペースに、ぞろぞろと論説委員たちが集まってきた。
20人はいるだろうか。
この日の司会は、市村友一副主幹。
「今日は、庄司智春さんをお迎えしています。ひとことごあいさつを」
「……よろしくお願いします」
「一発ギャグは、いいですか?」
「それでは…ミキティー!!」
一堂、爆笑。つかみは決まった。
だが、会議が始まって、50分近くたっても、一度も「わからない」が言えなかった。
今日の新聞に目を通しながら、
今後社説に取り上げるべきニュース候補をピックアップしているらしいが、
彼らの会話はわかりにくいのだ。
庄司がなんとか話の筋を追えたのは、
すしネタのクロマグロの漁獲規制が強化される、という話題と、
長編アニメからの引退が発表された宮崎駿監督の話題だけだ。
この二つの話題にかかったのは、たった5分。あっという間に、通り過ぎてしまった。
でも、本番はこれからだ。
「社説」のプレゼンに、みんなでツッコミをいれるらしい。
1回くらい、ツッコめるか、オレ。
最初のテーマは、G20。
もらったレジュメが、全然わからない。
話がわかるわけもなく、提案者のぼそぼそとした語りが、
すっかり肩を落とした庄司にのしかかり、眠気を引きずり出そうとする。
「自然エネルギーで『地域力』を磨くには」
「東日本大震災の被災地・石巻のリポート」…
20分ぐらいで発表者が次々と交代。
原稿のコピーも回ってきたが、
脳がストライキを起こしたらしく、頭に入らない。
議論は、庄司をよそに盛り上がる。
庄司、そろそろ限界です。脳みそ、いてーよ。
「昼会」スタートから1時間半。
ふと気づくと、休刊日の月曜をはさんで、
土・日・火に掲載する6本の社説のテーマが決まっていた。
「庄司さん、ここわかんないなあ、説明してほしいなあ、という記事はありませんか」
と、市村副主幹。
「…」。
だ、だめだ。なんにも出てこない。
「私も、わからないところいっぱいありましたから」。大野主幹に慰められてしまった。
「じゃ、おわりまーす」。市村副主幹の明るい声が、切ない。
庄司、完敗。手も足も出なかった。
朝日新聞論説委員の指導をうけながら新聞を読み解き、
庄司智春が自分で論をまとめる、「社説」ならぬ「庄説」。
ふだんはお笑いに生きていますが、ニュースとまじめに取り組みます。