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10月19日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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Round 5 景気も気から? アベノミクス編 ウォームアップ

新聞を読むことにも、「庄説」を書くことにも、だいぶん慣れてきた様子の庄司智春。
社会のあれこれを息子に説明できるようになりたくてこの企画を引き受けた、というだけに頑張っている。

そんな庄司のために、と、今回論説委員たちが用意したテーマが「アベノミクス」だ。
しかし、庄司から届いたメールには、久々の弱音が。
「記事を読んでみてもイマイチ、ピンとこないんです……」

庄司、戦う前から白旗か!?

経済記事は「ようわからん」

今回の「対戦」は2月中旬、新宿・歌舞伎町の吉本興業東京本部で行われた。
今回の相手は、「ほんとは50歳ちょっと前」という論説委員の田中雄一郎だ。

「このテーマは、なかなかとっつきにくいというか……。
毎回難しいですけど、今回はまた、読んでも読んでも頭に入ってこなくて……」。

開口一番、そう訴えた庄司に、田中がすまなそうに言った。

「申し訳ないです」

「いえいえ、そういうことじゃなくて」。あわてる庄司に、田中は言った。

「経済記事は、庄司さんだけではなくって、多くの人から、難しい、ようわからんと言われます。
僕は経済部出身なんですが、経済の知識は記者になって必要に迫られて、
見よう見まねで身につけてきたつもりになってるっていう……。反省しながらやってます」

関西弁の軽妙な語り口に、庄司、思わず大笑い。

景気、本当に良くなるんですかね

「それにしても、アベノミクスで本当に景気は良くなるんですかね。
景気が良くなってるって感じたこと、全然ないんですけど……。
もしこのまま、アベノミクスでも景気が上がらなかったら、
日本はもうダメなんじゃないのっていう気がしてきちゃって」

バブル期には、東京・蒲田にあった父の町工場もにぎわった。
しかし、庄司が高校を卒業してお笑いの道に入ったころにバブルははじけ、
いい思いはほとんどしたことがない。

いつどうなるか、わからない

それでも、そのころの芸人の生活は華やかだった、と庄司は言う。

もらった分だけ使え。家賃はちょっと無理めのところに住んだ方ががんばろうと思える。
収入があがったらいい車に乗れよーー。先輩たちから、そう言われた。

が、年々、変わってきた。
「今は、いつどうなるかわからないんで、後輩をつれてご飯に行く人も少ない。
最近出てきた若手は、車買わないですしね。芸人も賢くなったというか、堅実になったというか」

新聞社でもそうなのだと、田中は言った。

「芸人さんとはちょっと違いますけど、
我々新聞記者もどんどんサラリーマン的になっているところもあって。
取材先と、とことん付き合うべきなのに、それでええのかっていうような声もあるんですよね」

個人消費は伸びても

それにしても、と田中は言った。
「景気が良くなったと感じられたこと、本当に全然ないですか? 
統計をみると、個人消費は着実に伸びてはいるんですよ。
4月に消費税率が上がるので、住宅や冷蔵庫、洗濯機などを駆け込みで買う人も多いですし」

「ないですね。番組にもよりますけど、クイズ番組の賞金が減ったり、
お買い物をするバラエティ番組が減ったり。劇場も、お客さんが減っている気がして」

意外な言葉に、経済記者・田中の目が光る。
華やかなお笑いの世界に、何があったのか。

続きは、次回。配信は、20日ごろの予定です

論説委員プロフィール田中 雄一郎

1964年5月5日、兵庫県生まれの49歳。誕生日が子どもの日なのに、20代後半からハゲ始める。三重県津市と愛知県豊橋市で警察や県庁、高校野球などを担当した後は、東京~福岡の間を転々としながら経済畑を歩く。プロ野球は阪神タイガースのファンだが、大阪での勤務が2006年のわずか8カ月しかなく、しかもこの年は阪神が優勝を逃したのが心残り。現在の担当は、経済分野のうち税制・財政や国土交通関係、農林水産業、環太平洋経済連携協定(TPP)をはじめとする通商問題など。

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