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10月18日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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Round 9 子どもとスマホ ウォームアップ

2歳の男の子がいる父親として、庄司智春は気をつけていることがある。
子どもの前では、スマートフォン(スマホ)を極力いじらない。
親がスマホに依存している姿を見ていると、
子どもも自然とそうなってしまうのではないか、と心配だからだ。 shosetsu09-1_01 とはいえ、息子がこれから成長するなかで、
スマホなしの生活は、もはやあり得ないだろうとも思う。

2歳ですでに、いっぱしにいじる。
写真を保存しているフォルダとか、分かるようだ。
ぐずった時は「アナと雪の女王」の動画を見せると、機嫌が良くなる。

遠ざけるのではなく、上手なつきあい方を考えたい。
そんな親の悩みから、今回のテーマを決めた。

大人も便利で、楽しい
教育担当の論説委員、各務滋が対談相手。
各務もまた、小学生の息子がいる父親だ。

「庄司さん自身は、
スマホをどのくらい使っていますか」

まず、庄司自身の使いっぷりをチェックだ。
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いま連絡手段としてもっとも使っているのは、LINE(ライン)だ。
マネージャーからのスケジュール連絡は以前はメールだったが、いまはLINE。

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嫁さんとの連絡もそう。
友人とも、LINEでいくつかグループをつくって、やりとりをしている。
台本は、スマホで読めるようにしている。
この「庄説」の原稿も、スマホで書く。
ブログの更新もする。

便利で、楽しい。
そりゃあ、子どもだって欲しくなるよな。

子どもへ急速に普及
子どもにどれほど普及しているのか。各務は、内閣府の昨年の調査を持ち出した。
携帯・スマホを所有するのは高校生が97%、中学生52%、小学生37%。
そのうちスマホは58%、急速に増えている。 shosetsu09-1_04 へえー、小学生高学年ならば全員持っているぐらいのイメージだったけど、ちょっと安心した。

「これは昨年の調査ですので、もっと普及しているでしょう。
息子さんが小学生になるころには、本当にみんな持っているかもしれませんね」と各務。

きっと、周りの友だちが持つようになって、自分も欲しい、って言うんだろうな。
僕ら世代でいえば、ファミコンみたいなノリで。

そういえば、ファミコンを買ってもらった時、何時以降は遊んじゃだめ、って約束した。
スマホもそういうルール作りをすればいいんだろうか。

制限令、効果あるの?
「そうした取り組みを、自治体レベルで試みているケースもあるんです」

愛知県刈谷市では、
4月から市立の全小中学校で、
午後9時以降は保護者が預かるよう呼びかけている。
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守るのか?

僕のファミコン制限令、結局、守ったのは最初だけだった。
まあ、隠れてそんなことやってたから、こんな大人になってしまったのかもしれない。

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各務も同意する。
「一律にうちの街はこうと、
ルールを決めても難しいかもしれません。
子どもにだって事情はあるでしょうし。
例えば、部活や習い事で遅く帰った、とか、
友だちが困っている時に、
夜でも相談にのらないわけにはいかない、
とか」

各務はこう考えている。
スマホはもはや車みたいなもの。

気をつけないといけないけど、使わないわけにはいかない。
それならば、使って慣れて、どこが危ないのか勘所をつかむほうがいい。

仲間同士でトラブルも
「親がすごく心配するのは、『未知との遭遇』系だと思います」と各務。

知らない人とネットを介してつながり、トラブルに巻き込まれる。
今年、熊本県で女子高生が殺害された事件も、異性間の交流を目的とした出会い系でなく、
もっと気軽に相談事などをするコミュニティーサイトがきっかけだった。

ただ、こういうトラブルは昔からあったのではないか、と各務は指摘する。
かつては電話でダイヤルQ2といったサービスがあったように。

「むしろ、多くの子どもにとって身近で、
起こりやすい危険は、
仲間同士のコミュニケーションから生まれるトラブルではないでしょうか」
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いつものメンバーを略して「イツメン」という俗語があるほど、
LINEなどを通して結びつきが強まっている。スマホを介して、
関係が濃くなり過ぎることのデメリットが噴き出しているというのだ。

LINEのやりとり。庄司にも、思い当たることがある。

次回は、9月11日ごろに配信します。

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論説委員プロフィール各務滋

1990年に入社し、福島、山形、福岡、成田に計9年、雑誌AERAに3年。社会部では教育や警察、交通を取材した。この春、無料オンライン大学講座JMOOCに登録して24年ぶりに〝学生〟になってみて、知らなかったことを知る楽しさと、続けることのしんどさの両方を思い出した。 自宅ではテレビとタブレット端末のどちらを見ている時間が長いか、微妙なところ。 LINEはまだ使っていない。46歳。

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