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12月15日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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Round 9 子どもとスマホ 庄司vs.論説委員 後編

スマホ依存やネットいじめ、子どもがいる親として不安が消えない庄司智春。
論説委員の各務滋は、スマホの使い方だけでなく、
子どものコミュニケーションのあり方を考えないと問題は解決しない、と言う。

友達関係を気にしすぎる
庄司は対談前、「LINE 入学前もう友達」という記事を読んだ。
大学入学前から、ネット上で新入生同士が交流して、入学式を迎えるという内容だった。

なんか、すごい時代だよな。

各務はうなずく。

「SNSをうまく使いこなせば、
知らない世界の人とも、どんどんつながれて、いろいろな可能性が生まれます」

メリットは大きい。
ただ一方で、
友達関係を気にしすぎるのが、
今の子供の特徴であり、
危うさがあるともいうのだ。

昼間につるんでいた仲間たちと、家に帰っても、LINEを通じて、深夜までつながっている。

そんな濃密なつきあいをしているからこそ、
ある日、仲間はずれにされれば、深く傷つき、途方に暮れてしまう。

ぼっちでもいい?
各務は、ある記事を紹介した。
朝日新聞東京版で6月、「ぼっち飯(めし)」をテーマにした連載だ。
大学生が学食でひとりで食べることを、
「友達がいない」イコール「かわいそうな人」
と考える、若い世代を象徴する言葉と言える。

「ここで登場する若者は、ひとりでいることは別にイヤじゃないけど、
おまえひとりだね、と他人に言われるのがイヤみたいです」と各務が解説する。

庄司も、うんうんとうなずく。

「私も、ひとりでご飯を食べているのは大丈夫だけど、
そこを見られるとバツが悪いです」と各務。

ただ、今の子どもはより敏感のようだという。

「仲間外れにあった子どもに、
大人は『ひとりでもいいじゃん』
と言ってしまいがちです。
いつでもつながれてしまう時代なので、
逆に『ひとり』のつらさが我々のころと全然違うことは分かってあげないと」

子どもは、いろいろ大変なんだ。
大人として、解決策を考えてあげないと。

各務が提案するのは
「学校以外に、複数の居場所をつくること」だ。

水泳教室でも塾でもいい、クラスや部活のグループでいじめられたとしても、
違う世界があれば、耐えられるのではないか、という考えだ。

庄司は、少年野球をやっていた。
学校が変わっても、ずっと遊ぶ仲間だった。
そうか、そんな仲間がいればいいんだ。

息子にも、必ずスポーツを、
できれば団体競技をやらせたい。
スマホが悪いわけではなく、
リアルな環境を充実させてあげれば、いいのだ。

便利さには危険が伴う
各務は、もうひとつ提案する。
「みんな、もっとわがままになったほうがいいんです」

「既読スルー」はダメだ、すばやく返信しないといけない、
といった同調圧力が気にならない。

仕事が忙しい、部活で疲れている、だから返信できなかった。
そう堂々と言える。

「ネットいじめが起こると、規範意識を教えろなどという意見が出るけれど、
それより大事なのは、
自分の考えを、お互いに言い合えることでは」

「既読」は、すごい便利な機能だ。
送った側からすると、見てくれたことが分かるんだから。
メールに比べてすごく進化している。

返信しろ、っていうのは、確かにぜいたくな言い分だよな。
便利さには、危険が伴う。
包丁の使い方だって、家で手伝う時に、危険性も教えられた。

各務は言う。「車の事故が起きても、車自体が危ないとはあまり言われませんが、
スマホやネットは、そういう意見が飛び出す。
でも車と同じで、使って慣れて、ここが危ないと学ぶしかないんです」

息子がスマホを持つころ、さらに技術は進化しているだろう。
ついて行けるか心配だが、きちんと教えてあげるのが、親の役割なんだろう。

次回は「庄説」。9月25日ごろに配信します。

論説委員プロフィール各務滋

1990年に入社し、福島、山形、福岡、成田に計9年、雑誌AERAに3年。社会部では教育や警察、交通を取材した。この春、無料オンライン大学講座JMOOCに登録して24年ぶりに〝学生〟になってみて、知らなかったことを知る楽しさと、続けることのしんどさの両方を思い出した。 自宅ではテレビとタブレット端末のどちらを見ている時間が長いか、微妙なところ。 LINEはまだ使っていない。46歳。

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