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12月17日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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Round 16 18歳から選挙にGO! 「庄説」

もし自分が18歳だったら、選挙権があっても投票に行かないだろう。
そう正直に打ち明ける庄司智春だが、いまは選挙に必ず足を運んでいる。
なぜ変わったのか、という自らの経験を踏まえ、若い世代に投票の大切さを伝えようと庄説を書いた。

生活のなかに政治がある

選挙権を持つ年齢が変更される公職選挙法が可決された時、僕は、18歳に引き下げるのではなく、むしろ年齢を上げたほうが良いのではないかと考えていた。

僕自身20歳で選挙権を持ってから、数える程度しか投票に行かなかった。
今となっては恥ずかしい話だが、実際に真剣に考えて投票へ向かったのは結婚してからだ。

20代の時は政治にも興味がなく、自分が投票しても何も変わらないと思っていたし、自分の一票なんてなんの意味もないと思っていた。
しかし結婚してから、子供の教育であったり、将来の生活のことであったりと、自分たちが生活しているなかに政治があると気付いた。

子供の将来のこと、介護が今後必要になるかもしれない親のこと、自分たちの老後のこと。
僕たちが日本で安心して暮らせるようにしてくれる可能性がある代表者を自分たちで決めなきゃいけないのだ。
そう思うようになってから選挙には必ず行っている。

年をとって結婚したから、そう気付けた。だから、選挙権年齢はむしろ引き上げたほうが良いと思っていた。
しかし、対談をして考えが変わった。

何かと世界と比べるのはどうかと思うけど、18歳から選挙権を持つ国は多く、若いころから政治に興味を持ち自分の国のことを考えている。
高校生活を終えて20歳まで選挙権がないことは、政治離れの原因の一つだと思う。

学校で模擬選挙などをやり、選挙の仕組みを勉強する。
また、実際に生徒会長の選挙などを通して、校則など学校を変えた経験があると、自分の一票が無駄ではないと思えるのではないだろうか。
そうした学校生活での環境を整えることも大切だ。

若者が選挙に行くことによって、各党の政策も変わっていくだろう。
これまでは投票率が高い年代に寄せたものになりがちだったが、今回の参院選はこれまでよりも若者を意識したアプローチが多い気がする。

18、19歳の新有権者に刺激され、投票率が低い20代も投票に足を運んでもらいたい。
この参院選を良い機会に、どの世代も改めて選挙の意味、投票の大切さ、そして民主主義の意味を考えて新鮮な気持ちで選挙に臨んでもらいたい。

「先輩、政治のこと全然わかってないっすね」と若い世代に言われないように、我々も改めて政治と向き合おう。
お互いに刺激し合って投票率が上がれば、活気のある日本の未来が見えるかもしれない。

庄司智春

論説委員から

  • 対談の冒頭、庄司さんはこう切り出しました。 「自分が18歳なら投票に行かないと思うんです」

    えっ、どうしよう。ここで対談は終わっちゃうんじゃないか。慌てました。 しかし、それは杞憂(きゆう)でした。庄司さんは結婚後、政治が重要だと感じたといいます。さらに隠し球もお持ちでした(ように私には見えた)。それは、お子さんがおもちゃをねだるとき、何で欲しいかをしつこく尋ね、意見を言える子に育てようとしていることです。

    これ、政治教育そのものではないでしょうか。 こうすべきだと頭でっかちで考えずに政治を感じ、家庭教育を試みる庄司さん。その姿をフェイスブックで紹介すると取材先から「等身大でわかりやすいです!」とコメントが届きました。社説よりはるかに読者の心に届いている――。

    庄説を読み、そうだ、と思ったことがあります。 それは「上の世代と新有権者の世代が刺激し合って投票率が上がれば、日本の未来が見えてくる」というくだりです。

    高校の先生が「シルバー民主主義」が問題だと話し、「若い世代が損しないよう投票に行きなさい」と生徒に語りかける。そんな場面に何度か出あいました。でも世代間で対立するのではなく、ともに未来をつくっていくという視点、大切ではないでしょうか。

    政治を日々の生活から語りたい。選挙を、どんな暮らしがよいか考える機会にしたい。庄説を読み、改めてそう思いました。

論説委員プロフィール氏岡真弓(うじおか・まゆみ)

 1984年入社、水戸、横浜支局を経て社会部。1996年から教育分野の担当記者として取材を始めた。いじめや学級崩壊、不登校、学力低下問題などの記事を書き、編集委員、東京総局次長、教育エディター(部長)を経て再び編集委員、2014年から論説委員も兼務している。

 いつも思う。教育は○か×かでは割り切れない、と。答えが一つではない。支えるのもアリ、ビシッと叱るのもアリ、黙って見守るのもアリ。子どもの目で考えるか、親の立場か、それとも近所のおじさん、おばさんの視点か。答えは人と場面と時期によってさまざまに変わる。

 論説委員室でも教育のテーマになると、各委員が次々発言し、担当する委員として、いったい、どうまとめればいいのか?と迷うことが多い。悩みが多いだけに面白い。しかも、子どもや先生の取材を通して「生の人間」に出会えたとき、記者になってよかったな、と感じる。政治も、経済も、文化も、子どもが絡めばみんな教育の話になると思っている。

  • 18・19歳240万人に選挙権 改正公選法が施行(2016/6/19)

     選挙権年齢をこれまでの「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げる改正公職選挙法が19日施行された。7月10日投開票の参院選が22日に公示されて以降、新たに約240万人の18、19歳の有権者が投票できるようになる。各党は若者を意識した政策をアピールしている。

  • (社説)参院選 18歳選挙権 世代を超え考えよう(2016/6/20)

     選挙権年齢を「18歳以上」にする改正公職選挙法が、きのう施行された。国政選挙では、来月投開票の参院選から導入される。それに向けて、多くの高校が選挙の仕組みを教える授業や模擬投票に取り組んでいる。

  • 「格差、行き過ぎている」59% 18~19歳世論調査(2016/4/8)

     今夏の参院選から18歳、19歳が投票できるようになるのを前に、朝日新聞社は夏までに18、19歳になる人を対象に初めて全国世論調査(郵送)を実施、政治や社会などに対する意識を探った。社会の現状に対し不公平感を訴える声が目立つ中、経済を中心とした政策に力を入れることを望む声が多かった。

もっと「18歳選挙権」を読む

  • 18歳・19歳のギモン(2016/6/19)

     改正公職選挙法で選挙権を得た18、19歳。参院選の期間を通じ、政治や選挙への疑問に、春香クリスティーンさん、内田樹さんら識者が答えます。

  • (フォーラム)18歳選挙権について聞きました(2016/1/5)

     18、19歳の人も選挙権を持つことにより、日本社会はどう変わるでしょうか。「大人」についての考え方に影響を与えるのでしょうか。私たちは、これを機に「18歳」にいろいろな意味で注目していきたいと考えています。

  • 18歳選挙権「選挙を教える」高校 模索と懸念が交錯(2016/6/3)

     18、19歳が初めて投票できるようになる参院選を前に、全国の高校で選挙を考える取り組みが広がっている。選挙管理委員会による「出前授業」の実施校数は昨年度、前年度の16倍にのぼったが、授業で「政治的中立」をどう保つか、悩む教員もいる。

  • 高校生、選挙についての考えは? 福岡で先進的な授業(2016/5/2)

     高校生たちは、選挙について、一票についてどう考えているのでしょうか。18歳選挙権が導入される参院選を前に、福岡市の県立高校で先進的な授業がありました。その授業と、出席した600人に実施したアンケートをもとに考えました。

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