米航空宇宙局(NASA)は6日、ハッブル宇宙望遠鏡の観測機器の一つが使用不能に陥ったと発表した。復旧のめどは立っていない。
故障したのは、四つある観測機器のうち宇宙望遠鏡画像分光撮影機(STIS)。感度と空間解像度がよく、天体を詳細に観測するのに欠かせない。最近のハッブルの観測の30%で使われているという。
STISは97年に搭載された。設計寿命の5年を過ぎており、老朽化で故障した恐れもある。01年に起きた電源の不具合との関連を含め、NASAは詳しい原因と復旧の可能性を探っている。
ハッブルは部品を交換しないと07〜08年に使用不能に陥るが、NASAはスペースシャトル・コロンビアの事故を受け、今後の改修を取りやめる姿勢を崩していない。STISは改修計画には含まれていなかった。
(08/07 17:46)
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