探査機ジェネシスが大気圏に再突入させたカプセルの空中捕獲に失敗した事故で、米航空宇宙局(NASA)は10日、「内部の損傷は予想より少なく、宇宙で集めた貴重なサンプルの一部は無事だ」と発表した。
カプセルには、太陽から吹き出す太陽風に含まれる粒子を捕らえた各種の収集器が入っている。太陽系の歴史や太陽の活動状態を探る貴重なサンプルだが、地球の空気や土砂で汚染されると分析できなくなる。
捕獲の失敗で地面に激突した際、衝撃でカプセルの外郭が損傷した。だが、カプセル内を検査した結果、板状の収集器はかなり壊れていたものの、破壊を免れた収集器もあるという。土砂がサンプルに混入しないよう、慎重に収集器を取り出す予定だ。
(09/11 13:36)
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