米航空宇宙局(NASA)と欧州宇宙機関(ESA)は23日、米独などの共同観測チームが銀河団どうしの衝突の詳細をつかんだと発表した。これまで宇宙で観測された中では最大級のできごとと見られ、「衝突の際に放出されたエネルギーは、宇宙の始まりであるビッグバンに次ぐほど巨大だった」という。
銀河団とは数百〜数千の銀河からなる集団のこと。うみへび座にあるアベル754銀河団を、ESAのXMMニュートンX線望遠鏡で観測した。
地球から8億光年ほど離れたアベル754が銀河団どうしの衝突でできたことは知られていたが、今回、考えられていたのとは逆の向きからの衝突だったと判明。衝突の際に数千万度のガスが周囲に放出されたことなど詳しい状況を分析した結果、観測史上最大級のできごとだと判断した。
観測チームは「3億年前には別々だった銀河団が、いまや1個にまとまった。まだ衝突の余波は残っており、合体が完了するのは数十億年後だろう」と説明している。
(09/24 18:42)
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