現在位置:asahi.com>ニュース特集>宇宙探査>月探査機「かぐや」> 記事 「かぐや」の旅 月の上空100キロから観測2007年09月13日11時46分 H2Aロケットで打ち上げられた「かぐや」は、まず地球を2周して衛星としての基本的な機能を確認する。この間に、約13畳分の広さがある「太陽電池パドル」や通信用「ハイゲインアンテナ」を展開する。(アサヒ・コム編集部)
打ち上げ時は、燃料約1.2トンを搭載しており、総重量約3トン。月周回軌道に入ると、徐々に高度を下げながら、二つの子衛星(それぞれ重量約50キロ)を、高度2400キロと800キロで分離。軽量の子衛星には推進や姿勢制御のための装置がないので、切り離す時に回転を与えて安定させる。回っているコマが倒れないのと同じ原理だ。 打ち上げ約35日後には、主衛星が月の上空約100キロの円軌道に入る。観測用のマストやアンテナの展開、機器の立ち上げ、動作チェックを終え、通常観測を始めるのは、打ち上げ約3カ月後の12月半ば。10カ月間観測をする。 太陽光圧の影響を受けるため、100キロの円軌道に主衛星を維持するには、燃料が必要。燃料が尽きたら、月の表面に落下し、月にとどまることになりそうだ。 ところで、打ち上げの日時は、なぜ秒まで決まっているのだろう。1秒ずれると、地球の自転や月の公転のために、月の方向や月までの距離が変わってしまう。燃料を極力使わず、効率的に月へ向かう最適の経路をたどるには、打ち上げの瞬間は、1日の中の1点に限られてしまうのだ。 13日午前10時35分47秒に打ち上げ予定だったが、天候の悪化が予想されることから、11日のうちに延期が決まった。新たな日時は、14日午前10時31分01秒。21日までが打ち上げ予備期間で、延期されれば打ち上げ日ごとに時刻が設定される。 日本では漁業との関係で、打ち上げが可能なのは原則、夏と冬。打ち上げに適した条件が整うのは月に10日間ほどという。
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